2020.07.06

課税事業者・免税事業者とは?それぞれの条件、どちらが得かなど疑問を解決

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こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。

 

事業において欠かせないのが「消費税」です。

事業者には、消費税を納めなければならない「課税事業者」と、消費税の納付が免除される「免税事業者」があります。

 

一見すると、消費税を納めなくても良い免税事業者の方がお得に見えますが、条件によっては課税事業者の方が良い場合もあります。

課税事業者と免税事業者の条件や注意点を知り、消費税で損をしないようにしたいところです。

 

今回は事業者と免税事業者について、基礎知識や注意点をまとめました。

硬貨と紙幣と税金

 

 

「課税事業者」と「免税事業者」の違いはどこ?

まずは課税事業者と免税事業者の違いをおさえましょう。

 

課税事業者は、国に消費税を納める義務を負っている事業者のことです。

課税事業者は消費者から「商品代+消費税」を受け取り、消費税分を国に納めます。

ただ、課税事業者も仕入れ時に消費税を支払っている側なので、国に納付する消費税は「商品を売ったときに得た消費税-仕入れ時に支払った消費税」となります。

 

免税事業者は、消費税の納付を免除されている事業者のこと。

一定の要件を満たすと免税事業者となります。

免税事業者は売上時に得た消費税を収益にできます。

小規模の事業者を対象にした、消費税や事務負担を減らすための措置です。

 

課税事業者・免税事業者の判定方法や注意点とは

課税事業者・免税事業者になるためには、判定基準があります。

また、注意点もあるので事前に知っておきましょう。

 

課税事業者・免税事業者の判定方法

課税事業者か免税事業者になるかには、主に2つの判定基準があります。

  1. 基準期間における課税売上高が1,000万円を超えるか
  2. 特定期間における課税売上高が1,000万円を超え、給与支払額が1,000万円を超えるか

 

①で1,000万円を超えるときは課税事業者、超えなければ免税事業者となります。

①の条件を満たしていなくても、②の条件を両方満たしていれば課税事業者です。

 

その他の条件として、新規設立などで基準期間がない法人で、資本金額または出資額が1,000万円以上であったり、消費税課税事業者選択届出の手続きを行ったりしている場合は課税事業者となります。

 

①における「基準期間」とは、その事業年度の前々事業年度を指します。

そのため、設立2期目までの個人事業主・法人に基準期間はありません。

黒字経営であっても消費税納付の必要はありません。

 

②における「特定期間」とは、個人事業主の場合、納税義務を判定する年の前年の1月1日~6月30日を指します。

法人の場合は原則として、その事業年度の前事業年度開始日から6ヶ月間をいいます。

 

免税事業者になるためには、①と②両方の判定基準を超えないことが要件です。

例えば、新規事業者で開業2年目までは「基準期間」の取り扱いを満たさないため黒字でも消費税納付の義務はありませんが、2年目に1,000万円を超える売り上げがあった場合は課税事業者になります。

 

課税売上高は課税事業者と免税事業者で条件が変わる

課税事業者か免税事業者かを判定するために必要な課税売上高ですが、立場によって条件が変わるため注意が必要です。

 

<課税売上高が指すもの>

  • 課税事業者…消費税が課税される税抜きの売上高
  • 免税事業者…税込みの金額

 

免税事業者になるためには「課税売上高が1,000万円以下であること」が条件ですが、税抜きで1,000万円になっていると、消費税をプラスしたときに1,000万円を超えてしまうので注意しましょう。

 

課税事業者・免税事業者に関する注意点

実は新しく事業を始めた法人や個人事業主は、免税事業者になるための手続きは不要です。基準期間の取り扱いなどから自動的に免税事業者となります。

 

届出を税務署に提出する必要があるのは「免税事業者から課税事業者になるとき」「課税事業者が免税事業者に戻るとき」です。

手続きが行われていないと、免税事業者の要件を満たしていても消費税納付の義務が発生します。

 

免税事業者から課税事業者になった場合、その後は2年間、免税事業者になることができません。

また、課税事業者になって2年間で、卸資産と調整対象固定資産の仕入れに1,000万円以上かかった場合は、課税事業者になってから3年経過していることが条件となります。

 

免税事業者より課税事業者のほうが得になる場合とは?

OKサインを出す女性

免税事業者になったからといって、必ずしもお得になるわけではありません。

課税事業者のほうが実質お得になるケースもあるので、覚えておきましょう。

 

実は「支払った消費税が預かった消費税よりも高いとき」は課税事業者なら還付が受けられるので、お得です。

「支払った消費税が預かった消費税よりも高いとき」のケースとしては、設備投資や仕入れの支払いが多く、支払った消費税も高いのに売上が少なかったときが挙げられます。

 

他には、輸出が多い企業も課税事業者のほうがお得なケースが多いです。

輸出するために国内で仕入れた金額は消費税が含まれますが、海外では免税取引なので消費税はかかりません。

このような場合も、課税事業者として申告した方が良いといえるでしょう。

 

 

課税事業者か免税事業者か選べる場合は経営状況も鑑みて慎重に考えよう

事業者は商品を仕入れる際には消費税を支払う側で、商品を受け取る際には消費税を預かる側になります。

 

支払う消費税が多くなり過ぎないように、条件を満たしている事業者は消費税の納付を免除される免税事業者になれます。

免税事業者は預かった消費税を収益にできるためお得に感じますが、課税事業者は消費税納付を行うと還付を受けられるため、必ずしも免税事業者が良いとも言い切れません。

 

ただし、一度課税事業者になると免税事業者に戻るのは難しいため、経営状況などを見極め、慎重に判断をしましょう。

 

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この記事を書いた人

堀口優人 マーケティング部

広報担当として、太陽光発電所の物件情報、節税や償却などの専門知識を発信。より良いサービスを提供できるよう市場調査にも注力している。

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