2025.10.06

真夏の危険信号!セントラル型PCSの「熱中症」対策ガイド

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こんにちは。

太陽光発電投資をサポートするアースコム取締役副代表の丸林です。

 

今年も全国的に猛暑が続き、太陽光発電設備にも高温環境によるトラブルが増加しています。

地球温暖化が進行している現代の夏の季節において、どう備えるべきか解説します。

 

 

 

 

夏場に起こるセントラル型パワコンの「熱中症」とは

セントラル型パワーコンディショナー(PCS)は大容量でコストメリットが大きい反面、内部冷却が重要です。特に夏場は外気温が上昇し、PCS内部の熱がこもりやすくなります。

 

外観上はファンが回り排気口から風が出ているように見えますが、実際の風量は微風で、内部熱が適切に排出されない状況が「熱中症」と呼ばれます。

熱中症状態ではPCSの内部温度が急激に上昇し、電子部品の劣化や誤動作を招き、最悪の場合、火災のリスクを高める危険な状態です。

 

 

 

フィルター目詰まりの原因と見分け方

PCSに設置される吸気フィルターは、発電所周辺の埃や砂塵を遮断し内部保護を担いますが、定期清掃が行われないと数週間~数ヶ月で目詰まりが進みます。

 

特に屋上設置や砂埃の多い地域では、フィルター表面に厚い埃の層が形成され、通気性を著しく低下させます。目詰まりの見分け方は、稼働中の排気口やファンの風速低下、温度センサーの異常上昇、または異音発生などです。

 

これらはすべて、内部冷却が機能不全に陥っているサインですので、早期発見が重要です。

 

 

 

定期メンテナンスで防ぐ方法

セントラル型PCSにおける熱中症リスクを低減するには、年2回以上の定期メンテナンスが推奨されます。

 

具体的には、吸気フィルターの定期交換や掃除、排気ダクト内部のクリーニング、ファン回転数や温度センサーの動作確認を実施します。また、熱画像カメラを用いたサーモグラフィ点検で異常発熱箇所を早期に発見し、異変があれば即座に対応する体制を整えましょう。

これにより、熱がこもる前に対処でき、機器寿命延長と安定稼働を両立できます。

 

 

 

リパワリング検討のすすめ

設置から10年以上経過したセントラル型PCSは、フィルターやファンなどの消耗品交換費用が増大し、維持コストが重くのしかかります。そこで近年注目されているのが分散型PCSへのリパワリングです。

 

分散型を導入すると、システムが冗長化され一部故障時の発電ロスが抑制されるほか、発電効率の向上や管理の簡素化も期待できます。初期投資はかかりますが、中長期的なコスト削減と安全性向上を見込むなら、リパワリングは賢い選択肢です。

 

詳細は当社までお気軽にご相談ください。