2023.12.04
太陽光発電投資の保険の種類は?メーカー保証は不十分?保証範囲も
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。
太陽光発電投資はリスクが低いと言われていますが、自然災害や事故、故障、電力会社による出力抑制など、不可抗力によるリスクやトラブルは起こり得ます。
そのため、さまざまなリスクやトラブルに対応するために、保険に加入するという方法があります。
しかし、やみくもに保険に加入すると、保険代というランニングコストがかさんでしまうおそれもあるので注意が必要です。
だからといって保険に加入しないのは、リスクが大きいのでおすすめできません。
今回は太陽光発電投資で保険に入るべき理由や保険の種類や補償範囲、どのような保険をかけておくべきかについて解説します。
目次
太陽光発電投資に付くメーカー保証だけでは不安!
太陽光発電投資に必要なソーラーパネルとパワーコンディショナーには、それぞれメーカー保証が付いています。
保証は「製品保証」と「出力保証」の2種類です。
製品保証
- 製造上の不良や欠陥があった場合に、損失を補填するもの
- 自然災害や事故で発生した不良や欠陥は補償対象外
- 保証期間は10~15年のケースが多い。オプションで期間を延長できることもある
出力保証
- パネルの発電量を一定期間保証するもの
- 想定される経年劣化や初期不良などが補償対象。停電や事故による発電量の低下は補償対象外
- 発電量がメーカーの基準を下回った場合は無料交換してくれる
- 補償を受けるためには、前年度と比較して発電量が著しく落ちていることを証明できるデータや明細などが必要
- 保証期間は10~25年。メーカーによって異なる
メーカー保証は必ず付いていますが、意味合い的には「メーカーの過失によって生じた損失をカバーしてくれるもの」といったところです。
そのため一部有償で付けられるようなプランを除き、事故や災害・盗難など、メーカーが関わらない範囲での損害は、別に保険に加入して補う必要があります。
太陽光発電投資の保険の種類や補償範囲は?
太陽光発電投資で加入するべき保険は「火災保険」「施設賠償責任保険」「休業補償保険」の3つが代表的です。
それぞれの保険の説明や、補償範囲について見ていきましょう。
企業総合保険(火災保険)・動産総合保険
企業総合保険は事業が加入する火災保険というイメージで、自然災害によって被害を受けたときに損失を補償する保険です。
補償対象は、パネル、パワコン、監視システム、架台、金具、ケーブルなど、太陽光発電を行うために必要な設備です。
保険金の支払対象は主に、風災や雪災、火災、落雷、盗難、車両の衝突、水災、電気的・機械的事故など。
「地震、津波、戦争による事故」以外であれば、ほぼ保険の支払対象です。
特約で地震保険や津波保険を付ける方法もあり、水災が起こりにくい立地であれば除外することができるプランもあります。
同じく火災保険の位置づけとして、動産総合保険というものもあります。
適用範囲が似ていますが、動産総合保険は「電気的・機械的事故」が補償の範囲外という点が大きな違いです。
「電気的・機械的事故」とは、太陽電池モジュールやパワーコンディショナーなどの電気機器がショートするなどして発生した事故を指します。
除草時の飛び石によるパネルの破損やケーブル破損なども補償対象外です。
火災保険では補いきれないリスクに備え、別途特約を付けられることが多いです。
そのため、立地条件や考えられるリスクを想定し、必要な保証を付けると良いでしょう。
休業損害補償保険(売電収入補償特約)
太陽光発電所が事故などで損傷し、復旧するまでの間の損失を補償する保険です。
なお、電力会社による出力抑制は補償の対象外となります。
災害の発生で被害を受けた際、回復にかかるお金は企業総合保険で補償してもらえますが、修理・修繕をしている間は発電ができません。
売電収入が途絶えてしまったときにあると安心なのが、休業損害補償保険です。
太陽光発電が運転できない期間の売電収入がなくても経営に問題がない場合は、加入は不要でしょう。
運転資金に不安がある場合は加入をおすすめします。
施設賠償責任保険
所有する太陽光発電装置で壊れたパネルが飛散するなど、他人の身体や所有物に損害を与えた場合に保険金が支払われます。
近隣に建物が多い場合や、住宅や交通量の多い道路に面している太陽光発電所、台風頻繁に通るようなエリアでは、ぜひ加入しておきたい保険です。
出力抑制保険
電力会社の出力抑制・出力制御によって失われた売電金額を補償する保険です。
出力抑制とは、電力会社がエリアごとに実施するもので、発電のパワーバランスを維持するために、エネルギー源が偏らないように、増えすぎた場合は送電をストップします。
出力抑制が頻繁に行われるということはありませんが、すでに九州電力では実施済みです。
今後ますます太陽光発電が普及していくなかで、太陽光発電の比重は増えていくため、出力抑制は起こり得ると考える方が妥当です。
出力抑制が行われる確率が高いかや、これまでに行われたのかは調べることができますので、リスクの高いエリアにある場合は加入を検討してもいいでしょう。
ただし、出力抑制による売電額の損失はさほど多くないと考えられるため、損をしないためには保険代と比較検討することが大切です。
太陽光発電投資の保険への加入が必須といえる理由
コラム冒頭でもお伝えした通り、太陽光発電投資において保険加入は必須です!
例えば、自動車保険を考えてみてください。
自賠責保険は強制加入のため誰もが入っていますが、任意保険は入りませんか?
おそらく、これを読まれている方のほとんどは任意保険にも加入されていることでしょう。
データとして、自動車の任意保険加入率は9割弱ということが分かっています。
なぜなら、自賠責保険ではカバーできない損失を任意保険で補う必要があるからです。
事故に遭って人にケガをさせたり、車を破損させたりする確率は低くはありませんが、しょっちゅう起こるものでもありません。
でも「万が一」に備えて、任意保険に加入することは大事ですよね。
太陽光発電でも災害や事故・盗難に遭って損害を受けた場合、他人に与えてしまった損失を補償したり、壊れたパネルなどをもう一度初めから建て直したりするのには莫大な費用がかかります。
太陽光発電投資では、20年間で1回以上落雷などの被害に遭う確率は約18〜33%と考えられています。
その際、修理にかかる期間は平均1〜3ヶ月です。
その間は売電ができないため、多くの損失が発生します。
固定価格買取制度を利用するなら20年間、その後も売電を続けるならパネルの寿命がくるまでと、長期間にわたって安全に稼働させるために、万が一への備えをしておくことは安心感にもつながります。
「50年に一度の災害」が毎年のように起こっている昨今、太陽光発電投資の保険加入は必須と言えるでしょう。
太陽光発電投資では保険に加入して安心につなげよう
太陽光発電のソーラーパネルとパワーコンディショナーには、「製品保証」と「出力保証」の二種類のメーカー保証が付いています。
どちらも長期間保証が続くので安心感がありますが、災害や事故によって起きた不具合は補償対象外です。
災害や事故、盗難に備えるためには、保険に加入する方法があります。
太陽光発電投資の保険には、火災保険、施設賠償責任保険、休業損害補償保険、出力抑制保険などがありますが、必ずしもすべて加入する必要はありません。
リスクや立地条件によっても必要な保険は変わりますので、特約を付けることも考慮しつつ、必要な保険に加入するようにしましょう。
長期間にわたって利益を生み出せる太陽光発電だからこそ、安心への備えを保険でしておくことは大切です。
福島のアースコムでは、太陽光発電投資メンテナンスパッケージに業界初の20年間売電金額保証を付けています。
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