2022.03.10

中小企業投資促進税制は太陽光発電も対象?その条件や概要を詳しくチェック!

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こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの石井です。

 

中小企業における設備投資を促進するために制定された「中小企業投資促進税制」を利用することで税制優遇を受けることができます。

 

太陽光発電設備の導入に関しては、税制優遇の対象となる場合とならない場合があります。

 

今回は、中小企業投資促進税制の概要についてチェック!

条件や対象、税制優遇適用期間や申請方法についても解説します。

ソーラーパネル

 

 

中小企業投資促進税制とは?太陽光発電も対象になる?

中小企業投資促進税制とは、中小企業者などが平成10(1998)年6月1日から令和5(2023)年3月31日までの期間内に新品の機械及び装置などを取得、または製作して国内にある製造業、建設業などの指定事業の用に供した場合に、その指定事業の用に供した日を含む事業年度において、設備導入にかかった費用について取得費用の30%に相当する特別償却、または7%の税額控除(資本金3,000万円以下の法人は10%)ができる税制優遇制度のことです。

 

まずは適用条件や対象といった基本部分、太陽光発電装置が対象になる場合と対象にならない場合について、詳しくご紹介していきます!

 

中小企業投資促進税制の適用条件は?

中小企業投資促進税制を利用するためには「青色申告」をしていることが条件です。

 

その他、適用となる対象の法人は、特別償却と税額控除で一部異なります。

なお、令和3(2021)年4月1日前に設備等を取得した場合には商店街振興組合は対象法人に含まれません。

 

【特別償却】

  • 中小企業者または農業協同組合、商店街振興組合等
  • 資本金または出資金が1億円以下の法人
  • 従業員の数が1,000人以下

 

ただし、以下のような場合には、資本金または出資金が1億円以下でも対象となりません。

  • 資本金もしくは出資金の額が1億円以上の大規模法人から2分の1以上の出資を受ける子会社
  • 発行済株式または出資総額の3分の2以上を複数の大規模法人に所有されている法人

 

【税額控除】

特別償却に挙げた対象法人のうち、資本金または出資金が3,000万円以下の法人・農業協同組合・商店街振興組合等

 

中小企業投資促進税制の適用対象は?

中小企業投資促進税制の対象となる事業は、以下の通りです。

 

「製造業、建設業、農業、林業、漁業、水産養殖業、鉱業、採石業、砂利採取業、卸売業、道路貨物運送業、倉庫業、港湾運送業、ガス業、小売業、料理店業その他の飲食店業(料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する事業にあっては、生活衛生同業組合の組合員が行うものに限ります。)、一般旅客自動車運送業、海洋運輸業、沿海運輸業、内航船舶貸渡業、旅行業、こん包業、郵便業、情報通信業、損害保険代理業、不動産業、駐車場業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業、映画業、教育、学習支援業、医療、福祉業、協同組合(他に分類されないもの)及びサービス業(他に分類されないもの)」

 

なお、映画業を除く娯楽業、性風俗関連特殊営業に該当する事業は対象外です。

また、令和3(2021)年4月1日前に適用を受ける場合、不動産業、物品賃貸業、料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する事業(生活衛生同業組合の組合員が行うものに限ります。)は除外されます。

 

対象となる資産は?

中小企業投資促進税制の対象となる資産の条件として、まず押さえておかないといけないのが「新品であること」です。

設備の修繕などは対象外ですが、購入のほか自作で新品を製作する場合は対象となります。

 

中小企業投資促進税制の対象となる資産の例は以下の通りです。

  • 機械、装置(1基の取得価額が160万円以上)
  • 製品の品質管理の向上などに使用する測定工具及び検査工具(1単位の取得価額が120万円以上)
  • ソフトウェア(70万円以上)
  • 貨物の運送に供される普通自動車(車両総重量が3.5トン以上のもの)
  • 内航海運業の用に供される船舶

 

太陽光発電装置は対象になる?

太陽光発電装置は、中小企業投資促進税制の対象となる場合と、対象外となる場合があります。

 

事業者の自宅等に設置し、家庭内で使用する場合などは「事業に供していない」ため、対象外です。

また、太陽光発電事業は電気業に分類されますが、対象事業に「電気業」は含まれていないため、全量売電をする場合は対象外となります。

 

ただし、工場の屋根などに太陽光発電装置を設置し、発電した電力を工場で使用する場合などは「事業に供している」ため、中小企業投資促進税制の対象となります。

 

 

中小企業投資促進税制では特別償却か税額控除かを選べる!申請方法も確認

中小企業投資促進税制では、特別償却と税額控除のどちらか1つが選べます。

同時には適用できませんので、経営状況等に合わせて選択をしてください。

 

特別償却

通常、企業が設備投資を行ったときには、法定耐用年数に応じて設備費用を分割し、毎年同じ金額を計上する減価償却という処理を行います。

 

これに対して特別償却では設備投資の初年度のみ、通常の減価償却費に設備費用の30%をプラスして経費を計上できます。

 

そのため、多くの費用を「経費」として計上することができ、その事業年度の課税所得額を抑えることができます。

 

中小企業投資促進税制では、償却限度額は、基準取得価額の30%相当額の特別償却限度額を普通償却限度額に加えた金額となっています。

 

基準取得価額とは、対象となる資産の取得額のことですが、船舶の場合は取得価額の75%です。

 

特別償却の場合はその事業年度に通常の減価償却費に上乗せして経費を計上するので、翌年以降の減価償却額は下がってしまいます。

一時的に大きな利益が出る年に利用する場合などは高い節税効果が期待できるでしょう。

 

税額控除

税額控除とは、納税すべき金額から直接一定の金額を差し引くことです。

 

中小企業投資促進税制における税額控除の限度額は、基準取得価額の7%相当額(資本金3,000万円以下の法人は10%)です。

税額控除の控除上限は、その事業年度の調整前法人税額や所得税額の20%相当となっています。

 

なお、税額控除限度額がその事業年度の法人税額の20%を越えてしまい、控除しきれなかった場合には、1年間の繰り越しが可能です。

 

税額控除の場合は、法定耐用年数の間は減価償却が行えるので、毎年コンスタントに経費が計上できます。

 

 

中小企業投資促進税制の申請方法もチェック!

中小企業投資促進税制の申請方法もご紹介します。

手続き開始から認定までには1ヶ月ほどかかることも覚えておきましょう。

 

中小企業投資促進税制は特別償却の場合も税額控除の場合も、確定申告時に申請を行います。

 

以下が、確定申告に添付する書類です。

  • 特別償却:「特別償却の付表(中小企業者等又は中小連結法人が取得し た機械等の特別償却の償却限度額の計算に関する付表)」「適用額明細書」
  • 税額控除:「別表(中小企業者等が機械等を取得した場合の法人税額の特別控除に関する明細書)」「適用額明細書」

申請に関する書類は国税庁のホームページからダウンロードしていただくか、管轄の税務署にお問い合わせください。

 

 

太陽光発電も事業に利用していれば中小企業経営強化税制の対象になる

中小企業経営強化税制とは、青色申告を行う資本金1億円以下で従業員数が1,000人以下の中小企業を対象として、設備投資にかかった費用の取得額の30%の特別償却または7%の税額控除ができる制度です。

 

対象となる設備は新品であることや申請年度に事業に供している必要があるなどの条件はありますが、対象となる事業も多いのが特徴です。

 

電気業は対象事業に含まれないため、太陽光発電の全量売電を行う事業は対象外ですが、発電した電力を工場で使って製品を製造するような場合は「事業に供している」ことになり、対象となります。

 

特別償却と税額控除はいずれか一方しか利用できません。

利益が出過ぎたときに節税効果を狙いたい場合は特別償却、法人税や所得税額を直接的に抑えたい場合には税額控除といった具合に、事業計画などに合わせた選択をしてくださいね。

 

申請は確定申告時に必要書類を添付して行いますが、手続き開始から認定までには1ヶ月ほどかかることも考慮しておきましょう。

 

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この記事を書いた人

石井錬 マーケティング部

メルマガの配信など広告担当の役割をしつつ、シミュレーションなど営業ツールの作成を担当している。

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