2023.12.07

太陽光発電の設備利用率とは?把握が大切な理由や計算方法

facebook

twitter

line

いつも当コラムをお読みいただき、ありがとうございます。

株式会社アースコム、取締役副社長の丸林です。

 

太陽光発電の設備利用率という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

 

設備利用率は、年間の発電量や再生可能エネルギーの買取価格を計算するうえで、非常に大切な数値です。

 

今回は太陽光発電の設備利用率について、その意味や計算方法などもあわせてお話していきます。

電卓で計算する作業服の男性

 

 

太陽光発電における「設備利用率」とは?把握すべき理由

太陽光発電の「設備利用率」とは、太陽光発電設備の発電量が仮に100%の出力で運転を続けた場合、一年間で得られる電力量の何%占めるのかを表した数値のこと。

 

一言でいうと「一年間でその太陽光発電設備がどのくらい発電したのかを示す数値」を指します。

 

太陽光発電投資を行ううえで、設備利用率を把握しておくことはとても大切です!

設備利用率がわかると、その太陽光発電設備が1年間でどのくらい発電できたのかを把握できるため、設備性能を有効に利用できているのかがわかります。

 

設備利用率の数値が高い=その設備を有効に使えているということになり、設備利用率が急激に下がった場合は、設備が設置されている環境がなんらかの影響を受けているなど、現時点での状態や性能を知ることができます。

 

また、設備利用率は、経済産業省やNEDOがその指標を示しているなど、日本では一つの指標として利用されています。

この指標を使えば、年間総発電量や売電収益を想定することも可能です。

 

太陽光発電の設備利用率はこう計算する!平均も知っておこう

電卓で計算するビジネスウーマン

太陽光発電における年間の設備利用率は、下記の式で計算できます。

 

年間設備利用率(%)=年間発電量÷(発電設備の容量(kW)×365日×24時間)×100

 

では、実際に太陽光発電所の設備利用率について、事業用の平均値を見ていきましょう。

※調達価格等算定委員会発表:令和2年2月4日「令和5年度の調達価格等に関する意見(案)」参照

 

上記の表の通り、事業用太陽光発電の設備利用率を10kW以上全体で見てみると、2020年6月〜2021年5月が14.7%、2021年6月〜2022年5月が15%となっていることがわかります。

このように、日本における太陽光発電の設備利用率は年々上昇しており、以下のような理由が挙げられます。

  • 太陽光発電の普及が日本国内で進んだ
  • 各メーカーの性能が向上した
  • 定格出力に対してパフォーマンスの良い「ソーラーフロンティアのCIS太陽電池」の採用が増加した

 

 

太陽光発電が設備利用率が低くても普及している理由

先ほどご紹介したように、太陽光発電の設備利用率は年々緩やかに上昇していますが、下記の通り、他の再生可能エネルギーの設備利用率で最新の中央値を参考に比べてみると、まだ低いのが現状です。

  • 陸上風力発電:25.2%
  • 地熱発電: 58.0%(500kW〜15,000kW)
  • 中小水力発電:52.4%(200kW未満)、59.8%(200kW〜1000kW)
  • バイオマス発電:32.3%

※調達価格等算定委員会発表:令和2年2月4日「令和5年度の調達価格等に関する意見(案)」を参照

 

このように、太陽光発電の設備利用率は低いのが現状ではありますが、設置場所に柔軟性があるというメリットによって普及率は向上しています。

 

土地の自然現象で発電する再生可能エネルギーは、設置する土地や環境によって稼働率が異なります。

しかし、太陽光発電は住宅やビルの屋根に設置したり、使っていない農地や空き地を利用して太陽光パネルを野立てしたりと、フレキシブルに設置が可能です。

 

空き家や遊休地などが増加している昨今、使用していない土地や建物の活用法として太陽光発電が注目を集め、普及につながっています。

 

また、普及に伴って各メーカーから様々な設備が開発されていることで、設備の価格は年々下がってきています。

初期費用を抑えやすいというメリットもあるため、これからも伸びていく分野でしょう。

 

 

太陽光発電の利用する際は設備利用率を把握しましょう!

太陽光発電の設備利用率とは、「一年間でその太陽光発電設備がどのくらい発電したのかを示す数値」を指します。

 

太陽光発電における年間の設備利用率は、下記の式で計算できます。

 

年間設備利用率(%)=年間発電量÷(発電設備の容量(kW)×365日×24時間)×100

 

日本における太陽光発電の設備利用率は年々上昇していますが、ほかの再生可能エネルギーに比べて設備利用率はまだ低いのが現状です。

 

しかし、太陽光発電は住宅やビルの屋根に設置したり、使っていない農地や空き地を利用して太陽光パネルを野立てしたりと、フレキシブルに設置できるメリットがあるため、太陽光発電の普及率は上昇傾向にあります。

 

設備にかかる費用も下がってきており、初期費用を抑えやすいため今後も期待できるでしょう。

福島での太陽光発電投資ならアースコムにお気軽にご相談くださいね!

facebook

twitter

line

この記事を書いた人

丸林綾子(取締役 副社長)

2008年にアースコム創業して以来、「営業」「マーケティング」「土地調達」「開発」「メンテナンス」など、太陽光発電に関連するあらゆる業務を16年にわたり統括してきました。

現在は、太陽光発電事業だけでなく、「FIT-EASY」や「ミルクドドレイク」といった新規事業の責任者としても活動。これらの事業を成功に導く中心的役割を果たしています。

閉じる