2023.12.07
太陽光発電の仕組みをわかりやすく!構成や特徴、売電まで解説
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。
ここ数年、再生可能エネルギーの中でも普及率が高まっている太陽光発電。
住宅の屋根や使用していない農地などで、ソーラーパネルを見かけたという方も多いのではないでしょうか。
そんな太陽光発電ですが、その仕組みについてご存知ですか?
今回は太陽光発電の基本的な仕組みについて。
基本構成や特徴、そしてどのように電気を利益にできるのかなど、わかりやすく解説します。
目次
太陽光発電の仕組みをわかりやすく!まずは基本の構成を紹介
まずは、太陽光発電の基本構成についてご紹介します。
太陽光発電システムは、太陽電池を利用して発電します。
電池といっても太陽電池は通常のように電力を蓄えるものではなく、発電機のようなもの。
太陽電池に当たった太陽光エネルギーを、半導体電子が動いて電力に変換する仕組みです。
この太陽電池をつなげたものが、よく目にする「ソーラーパネル」!
ソーラーパネルは構成単位によって下記のように呼称が変わります。
- セル
太陽電池素子そのものを指し、ソーラーパネルの最小単位として用いられます。 - モジュール
セルを板状に複数枚つなげたものを指します。
「太陽電池パネル」や「ソーラーパネル」とも呼ばれています。 - アレイ
まとまった電力を発電できるように、モジュールをさらに板状に複数枚つなげたものを指します。
太陽光発電システムの仕組み
太陽光発電システムは
- 太陽電池モジュール
- パワーコンディショナー
- 分電盤
- 接続箱
- 電力メーター
といった複数の機器で構成されています。
それぞれの機器について詳しく見ていきましょう。
太陽電池モジュール
一般的に「ソーラーパネル」と呼ばれるのが、この太陽電池モジュールです。
太陽電池モジュール内の半導体が太陽の光を受けて、エネルギーに変換して電気を作ります。
太陽電池モジュールには、インゴット(シリコンの塊)をスライスして加工した「結晶シリコン系」と、半導体の材料に物質を複数組み合わせた「化合物系」の2種類があり、現在は「結晶シリコン系」を使用されていることが多いです。
パワーコンディショナー(パワコン)
太陽光発電システムにおいて非常に重要な機器。
太陽電池モジュールに変換された直流電流を、家庭で使えるように交流電流に変換する装置です。
パワーコンディショナー(パワコン)については、こちらでも詳しくご紹介しています。
太陽光発電のパワコンが故障!寿命や交換費用、お得な交換方法は?
分電盤
パワーコンディショナーで作られた交流電流を、家庭の配線へと分配する装置。
家庭内で使わずに余った電気を送電線に送り出すという役割もあります。
なお、太陽光発電システムで作った電気を売電する場合は、分電盤とは別に売電メーターが必要になります。
接続箱
太陽電池モジュールから出る配線をパワーコンディショナーに接続します。
接続箱によって最大入力電圧が決まっているため、太陽電池モジュールの規模に合わせた接続箱を使用します。
電力メーター
売電する電力量を測定するための装置。
一般的な家庭で設置されている電力メーターは、電力会社から送電されたエネルギー量を可視化した買電用メーターが配置されています。
太陽光発電のメリットやリスク面は?
太陽光発電のメリットとリスクについて、それぞれ見ていきましょう。
メリット①環境に優しい
太陽光発電は太陽のエネルギーを使用して電力を生み出すため、環境に優しいエネルギーです。
エネルギー源が枯渇しないため、資源を使い果たすという心配は必要ありません。
太陽光発電は燃料を燃やして発電する仕組みではないので、地球温暖化の原因であるCO2(二酸化炭素)を排出しないという特徴があり、非常にクリーンなエネルギーだと言えます。
メリット②手間がかからない
太陽電池モジュールの寿命は環境によっては20年~30年程度、パワーコンディショナーの寿命は15年程度。
寿命が長いうえに故障が少ないため、メンテナンスの手間が少ないのも特徴です。
メリット③フレキシブルに設置可能
太陽光発電は住宅やビルの屋根に設置したり、使っていない農地や空き地を利用して太陽光パネルを野立てしたりと、さまざまな場所に設置できます。
10kW未満の小規模なタイプから1,000kW以上の大規模タイプまで揃うので、シーンに合わせて柔軟に選べるのもポイントです。
空き家や遊休地など、使用していない土地や建物の活用法としても注目が集まっています。
メリット④災害など緊急時に代用できる
地震や台風で停電した際にも、日中は太陽光発電システムがあれば電気を使用できますよ。
もしものときにも安心です。
太陽光発電のリスク
太陽光発電は太陽の光によって電力を生み出すため、夜間や日照不足の際には発電できません。
天候や日照条件によって発電量が安定しないという面はデメリットです。
毎日一定量を供給するのが難しいというリスクはしっかり理解する必要があります。
利益を得るための太陽光発電の仕組みも知っておこう
太陽光発電投資をするにあたって、気になるのが利益。
利益を増やすためには、売電の仕組みや費用面もしっかり把握しておくことが大切です。
導入費用について
まず、太陽光発電システムを設置する際の初期費用について。
導入する際には、主に機器費と工事費、設置費が発生します。
太陽光発電の導入費用は高額というイメージをお持ちの方も多いですが、実は導入費用は年々下がってきています!
資源エネルギー庁の2019年11月「太陽光発電・風力発電について」によると、事業用太陽光発電システムの設置費用は10kW以上の場合、費用の推移は下記の通りです。
- 2012年設置〜42.2万円/kW
- 2013年設置〜37.2万円/kW
- 2014年設置〜34.1万円/kW
- 2015年設置〜32.4万円/kW
- 2016年設置〜31.5万円/kW
- 2017年設置〜30.0万円/kW
- 2018年設置〜28.6万円/kW
- 2019年設置〜26.6万円/kW
このように太陽光発電の普及に伴い、設置価格は年々低下しています。
政府では2020年度の設置価格を、住宅用太陽光発電は29万円/kW、事業用太陽光発電は20万円未満/kWになると想定しているので、今後も多くの方にとって太陽光発電システムが身近になっていくでしょう。
また、国や自治体では補助金・助成金制度もありますので、利用することで負担を軽減できますよ。
売電の仕組みについて
太陽光発電で発電した余剰電気は、売電が可能です。
太陽光発電の売電は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が価格と期間を一定保証する「固定買取価格制度(FIT制度)」が適用されます。
売電については家庭用と事業用の一部では少々異なり、家庭用太陽光発電や10kW以上50kW未満の発電設備の場合、消費しきれない余剰電気を自動で売却できる「余剰買取」ができます。
2020年からFIT認定の基準が変更し、事業用太陽光発電の認定には「地域活用要件」が加えられたため、10kW以上50kW未満で売電するには30%分の自家消費が必要です。
一方、そのほかの事業用太陽光発電では「余剰買取」も可能ですが、発電したすべての電気を売却する「全量買取」を選ぶことができ、どちらを選択してもOK。
投資目的など発電した電気を余すことなくすべて売電したい場合は、全量買取を選択するのがおすすめです。
再生可能エネルギーの売電価格は、毎年経済産業大臣によって決定されます。
なお、太陽光発電システムの2020年度の売電価格は以下の通りです。
- 10kW未満(住宅用)※消費税込:16円(全国一律)
- 10kW以上50kW未満※消費税抜:10円
- 50kW以上250kW未満※消費税抜:9.2円
- 250kW以上:入札制度により決定
売電期間は10kW未満(住宅用)の場合が10年、そのほかは20年となっています。
先ほどもご紹介した通り、近年は太陽光発電システムの設置費用が値下がりしています。
それに伴い、売電価格を下げても太陽光発電システムにはメリットが大きいということから、売電価格は値下がりの傾向にあります。
売電については「太陽光発電の売電収入の計算方法は?売電収入を増やす方法も解説!」でも詳しく解説しています!
アースコムでは太陽光発電についてわかりやすくご紹介します!
太陽光発電システムは、太陽電池モジュール、パワーコンディショナー、分電盤、接続箱、電力メーターといった複数の機器で構成されています。
また、ソーラーパネルは構成単位によって「セル」「モジュール」「アレイ」と呼び方が異なります。
太陽光発電には「環境に優しい」「手間がかからない」「フレキシブルに設置可能」「災害など緊急時に代用できる」といったメリットがあり、売電することで利益も生まれます。
利益をしっかり増やすためには、売電の仕組みや費用面もしっかり把握しておくことが大切ですよ!
福島の太陽光発電投資ならアースコムにお気軽にご相談ください。