2020.08.24

太陽光発電の過積載とは?メリットや注意点を一挙解説!

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こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの遠藤です。

 

太陽光発電の発電量を上げるテクニックに「過積載」があります。

 

過積載と聞くと、なんだか違反をしているようなイメージがあるかと思いますが、太陽光発電における過積載は少し意味合いが異なります。

実は、発電量アップも狙える効果的な手段の一つなんです。

 

今回は太陽光発電の過積載について、発電量を上げる仕組みやメリット、併せて注意点も解説していきます!

青いソーラーパネル

 

 

太陽光発電の過積載とは?その仕組みと効果

太陽光発電に必要な設備に、電力を生み出すソーラーパネルと、ソーラーパネルで発電した電気を送電するために変換するパワーコンディショナー(パワコン)があります。

 

まず、過積載を理解するうえで「ピークカット」というキーワードを押さえましょう。

ピークカットとはパワコンの機能のひとつで、たくさん発電をしても系統連系に契約以上の電力が流れないように、上限(ピーク)を超えた電力を捨てることです。

太陽光発電は、通常パワコンのピークカットラインに最大出力を合わせるため、パワコンの定格出力以下のパネルを設置します。

 

太陽光発電の過積載とは、パワコンの合計出力よりもパネルの合計出力が超えるように、既定の数よりも多くパネルを設置すること。

 

パワコンの最大出力は日中で最も日が当たるピークの時間に設定されており、朝晩はピークに届かず、発電量が落ちてしまいます。

パネルを過積載することで、ピーク時にはパワコンの最大出力を超えた分の電力は捨てることになってしまいますが、全体の発電量を底上げすることができるのです。

 

せっかくピーク時に発電できた電力が無駄になってしまうのはもったいなく感じますが、朝晩だけでなく天候不良や設置角度による日照不足もカバーでき、安定した電力供給が可能になります。

 

「規定量より多く載せる」と聞くと違反のようなイメージがあるかもしれませんが、経済産業省も推奨する方法であり、過積載を実際に行った事業者の結果を見ても、効果が高いと実証されているテクニックです。

 

太陽光発電で過積載をおこなうと3つのメリットがある

太陽光発電で過積載をするメリットは主に3つあります。

 

①発電量が増えるので収益も上がる

ピーク時にカットする電力量を差し引いても、過積載で底上げした電力の方が多くなるため、全体の電力量が増えて収益アップにつながります。

 

②設備利用率が上がる

設備利用率とは、発電設備の最大出力に対して実際に発電をした電力量の比率のことです。

「設備利用率が上がる」ということは、発電設備が効果的に稼働していることを指します。

 

過積載をしないと、発電量のピークに届かない時間が非常に多く、設備を生かしきれない場合も。

過積載をすると朝晩の日照量が少ない時間でもパワコンが稼働するので、費用対効果が高くなります。

 

③産業用太陽光発電で、低圧電力のまま発電量を増やすことも可能

産業用太陽光発電の場合、50kW未満を「低圧電力」、50kW以上を「高圧電力」と呼び、50kW以上の発電を行うためには高圧電力契約が必要です。

高圧電力の契約をすると高額な変圧器の設置が必要であったり、初期費用がぐっと上がります。

 

ただし、50kW未満のパワコンを設置すれば「低圧電力」区分となります。

太陽光パネルとパワコンの容量において、数値の小さいほうが採用されるため、たとえば50kW未満のパワコンを設置して80kW分のパネルを接続すると、50kW未満の低圧電力のまま売電収入を増やすことが可能になるのです。

 

そのため設置費用が少なく済み、発電量は上がるという仕組みに!

売電収入が高くなるので、初期費用の回収年数も短くなるでしょう。

 

 

太陽光発電で過積載をする場合の注意点は?

注意のイメージ

太陽光発電の過積載は発電量を上げ、収益をアップさせてくれる経産省もお墨付きのテクニックですが、注意点もあるので気をつけたいところです。

 

パネルを増やした分だけのコストはかかる

当然のことですが、パネルを多く設置するため初期費用がかさみます。

ピークカット時に出てしまう電力ロスと、過積載分のパネルの費用を鑑みたときに、採算が取れるようにしなくてはなりません。

 

パネルが増えれば増えるほど初期費用がかかるため、産業用太陽光発電の場合は前述した「低圧電力のまま発電量を増やす」という方法をとるなど、対策や事前の想定が必要でしょう。

 

後付けの過積載には罰則もある

FITの認定を受けた後にパネルを増やすと、ペナルティを受けることがあります。

これは年々売電価格が下落していることに起因している問題で、売電価格が高いときにFIT認定を受けた設備に、以前よりも価格が低下している安価なパネルをたくさん載せることを防止するための措置です。

 

2017年の改正FIT制度以降、FIT認定取得後にパネル容量を「3%以上もしくは3kW以上の増設、あるいは20%以上の減設」した場合に、罰則が設けられています。

 

◆10kW以上2MW未満の太陽光発電

買取価格が最新の単価に変更されます。

 

◆2MW以上(入札制度対象)の太陽光発電

落札者決定が取り消され、2次保証金は没収されます。

 

パネルの過積載自体は違反ではありませんが、ケースによっては罰則規定もあるため注意が必要です。

過去の設備に新しいパネルを追加設置する場合には、新規認定を受けるといった手続きを行いましょう。

 

設備認定変更後の過積載には書類の提出が必要

FITの設備認定後にパネルを増設したい場合は「軽微変更届出」の提出が必要です。

「軽微変更届出」で変更できる出力の範囲は、認定された出力の20%未満の増減、または10kW未満の増減の場合のみです。

 

また、発電設備区分の変更がある場合は変更認定申請をしなければなりません。

 

パワコンのメーカー保証外になる可能性がある

パワコンには、メーカー保証が付いています。

ただし過積載に対しては、パワコンの約1.2~1.3倍の過積載にしか対応していないケースが多いです。

 

過積載によってパワコンの故障時などに保証が受けられないといったことがないよう、メーカーの規定を確認したうえで設置するようにしましょう。

 

 

太陽光発電の過積載は収益増の効果的なテクニック

太陽光発電の過積載は、ピークカット時の電力ロスは生じるものの、規定量を載せただけではピークに達する時間は年間を通してわずかです。

 

朝晩の日照量が少ない時間や天候不良、パネルの角度など、ピークに満たない時間の方が圧倒的に長いため、パネルの過積載で全体の発電量を底上げすることができます。

パワコンの稼働率も上がり、費用対効果の向上にも役立ちます。

 

過積載の量によってはパネル増設のコストがかかり過ぎたり、後付けの過積載にはペナルティを受けることもあるので注意しましょう。

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