2023.12.04
太陽光発電で発電ロスの原因や確認方法は?改善策を考えよう!
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。
太陽光発電を始めてみて、最初のシミュレーション通りの発電量が出ないとお悩み中の方もいらっしゃるでしょう。
太陽光発電の発電ロスは、放っておくと大きな損失につながってしまうこともあります。
今回は発電ロスの原因や原因の確認方法、発電ロスを改善する方法について解説します!
目次
太陽光発電で発電ロスが起こる原因や確認の方法は?
まずは発電量を下げるロスの原因として考えられる点と、ロスの原因を確認する方法について見ていきましょう。
発電ロスの主な原因は?
シミュレーションの精度が悪い
シミュレーション時に遮光物による影の影響を考慮していないと、発電量が思っていたより伸びないことがあります。
天気や気温
くもりや雨、雪の日は発電量ロスが生じますが、天気だけでなく気温も影響が大きいです。
ソーラーパネルは気温25度の状態が最も発電効率が良く、気温が1度上がるごとに0.5%ずつ発電効率が落ちると言われています。
夏場はソーラーパネルの表面温度は70度にもなると言われ、日射量だけでは発電量は計ることができません。
ソーラーパネルの汚れや破損
鳥のフンや落ち葉、砂や黄砂、ほこりなど、ソーラーパネルに汚れがつくと発電量は落ちます。
また、飛来物などによりソーラーパネルが破損してしまうと発電ができません。
ケーブルの切断
イノシシやネズミなどの害獣によるケーブルの断線や、盗難によってケーブルがなくなると、発電した電気が送電できない状態になります。
経年劣化
ソーラーパネルは年々劣化していくため、少しずつ発電量が落ちます。
あるデータによると、毎年0.25~0.5%程度の出力性能が落ちると言われています。
ただし、この数値には数十年前に開発・設置されたソーラーパネルから得られたデータも含まれているため、劣化率が高く出ている可能性も。
ソーラーパネルは年々性能が向上しているので、経年劣化による出力性能の低下は抑えられていくと予想できます。
雑草による影
雑草が伸びてしまうとソーラーパネルに影ができてしまい、発電ロスにつながります。
太陽光発電の発電ロスの原因を確認する方法は?
太陽光発電の発電ロスに気付くためには「発電量を確認する仕組みづくり」が必要です。
そもそもどのくらい発電しているのかを知っておかなければ、発電量が落ちていることにも気付きません。
発電量レポートなどを確認するために、遠隔監視システムを導入する方法があります。
まめにチェックすることで発電量が落ちたときに気付きやすく、不具合に早急に対応することができます。
太陽光発電では欠かせないメンテナンスも、発電ロスに気付くためのツールの一つです。
目視による点検や、専用機器を使っての発電量を測定を行うことで、不具合が起こっている箇所も見つかりやすくなっています。
近年は、赤外線カメラをつけたドローンを使って、ソーラーパネルの一部が熱を帯びているホットスポットを見つけることもできるメンテナンスも存在します。
太陽光発電で発電ロスを改善するためには!
太陽光発電で発電ロスを改善するために大切なのは、以下の2つです!
①不具合に早く気付く仕組みをつくること
②効率良く発電できる環境を整えること
とても当たり前のことのように感じる方もいらっしゃるかと思いますが、太陽光発電は株式取引などと違って、常に値動きをチェックして取り引きをするといった必要がありません。
そのため、悪く言うと「ほったらかし」になってしまうこともあります。
「ほったらかし」でも比較的問題が起きにくいのは太陽光発電のメリットでもありますが、定期的に発電量を気にする仕組みはつくっておきたいところです。
それでは①、②について考えられる改善策をご説明します。
①不具合に早く気付く仕組みをつくる
不具合に早く気付くためには発電量をチェックする必要があります。
ただ、頻繁にチェックするのは大変という方も多いですよね。
そんなときは、やはり前述にもあった遠隔監視システムが有効です。
遠隔監視システムをさらに詳しく説明すると、24時間監視システムだけでなく発電量のグラフ化や、日報メールやアラートメールの配信機能付きのものなど、使いやすく確認が負担にならない機能が揃ったものを選ばれるといいでしょう。
中には、スマホから24時間いつでも発電量がチェックできるものもあります。
②効率良く発電できる環境を整える
周辺の建物や木の影ができてしまって発電ロスにつながっている場合は、架台の角度や高さを変えることを検討しましょう。
可能であれば移設ができると、なお良しです。
この場合、パワーコンディショナー(パワコン)の交換も一つの方法です。
パワコンの交換は、現在、セントラル型(集中型)パワーコンディショナーと呼ばれる、大型のパワコンを最小の台数で揃えて構成している発電所向きの手法です。
通常、パワコンは最大出力が出せるように電圧を調整するMPPT(最大電力追従制御)を備えています。
セントラル型の場合はほとんどがMPPTが1つしかなく、影がほんの少しかかっただけでも全体に影響を与えてしまい、大きな発電ロスを生みます。
そこで、小型のパワコンの台数を増やして設置するストリング型(分散型)パワーコンディショナーに変更することで、エリアごとにMPPTが制御できるようになり、影の影響を全体で受けにくくなります。
不具合を見つけやすく環境も良くするにはメンテナンスと点検!
①不具合に早く気付く仕組みをつくること、②効率良く発電できる環境を整えること
この2つにとって重要なのが「メンテナンスと点検」です!
発電ロスが出てから気付くのも大切ですが、できれば発電ロスが出る前に対応したいですよね。
不具合に早く気付くためには、目視での点検、現地に出向いての点検も欠かせません。
不具合が小さいうちに発見して早期に対処することで、大きな発電ロスにつながるのを防いでくれます。
また、いくらパネルの角度や設置位置に気をつけ、パワコンの交換をしても、パネルが汚れていたり、雑草が伸びて影を作ってしまっているようでは元も子もありません。
定期的なメンテナンスで効率良く発電ができるような環境をしっかり整え、発電ロスを最小にしましょう!
福島をはじめ各地の太陽光発電投資物件を扱うアースコムでは、お客様のメンテナンスのご負担を減らして安心して発電所運営ができるメンテナンスパッケージもご用意しております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
太陽光発電の発電ロスは発見・改善できる!
太陽光発電では、影や気温、天気、ネズミやイノシシなどの害獣からの被害、盗難、パネルの汚れなど、さまざまな原因で発電ロスが起こります。
発電ロスの確認方法は、まずは発電量をチェックすること。
遠隔監視システムやメンテナンスを利用して、日頃から発電量を確認できる仕組みづくりをしておきましょう。
太陽光発電で生じる発電ロスを改善するためには、不具合に早めに気付き、発電効率が上がるように環境を整えることが大切です。
不具合に早く気付くためには、ここでも遠隔監視システムが有効です。アラート機能など便利なオプションが付いているものもあります。
発電効率を上げるためには、パネルの角度調整や移設、パワコンの交換などの方法があります。
ただし、基本的に重要なのはメンテナンスと点検です!
定期的に行うことで、不具合が起きる前に原因に対処でき、発電ロス防止に役立ちます。