2023.07.03

事業投資の判断基準とは?ポイントや注意点もご紹介

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こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。

 

企業が継続して利益を出していくには、事業の拡大が必須です。

事業の多角化がリスク分散となり、既存事業へのシナジー効果が生まれることもあります。

 

このように事業の拡大を進めていくことを事業投資といいます。

 

今回は、事業投資の概要と進めていく際の判断基準や注意点についてお伝えしていきます。

虫眼鏡とグラフ

 

 

そもそも事業投資とは?

事業投資には明確な定義はないものの、何らかの事業に投資を行い利益を得ることを目的としています。

 

投資内容としては、株式への投資などもありますが、自社の規模拡大や事業の多角化という意味合いでは、大きく次の3つに分類されます。

  • 新規事業の立ち上げ
  • 既存事業への投資
  • 他社の買収(M&A)

 

これらの事業に投資をすることで、企業価値の上昇によって得られるキャピタルゲインや、継続的に得られる利益のインカムゲイン、新規事業や他社買収による既存事業へのシナジー効果を得ることなどを目的としています。

 

事業投資については、こちらのコラムで詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてください。

事業投資とは?目的の種類や投資方法を詳しくご紹介

 

 

事業投資を行う判断基準について解説!

握手

事業投資は、企業買収など非常に大きな投資判断となります。

 

今後事業を拡大していくためには必須の投資となりますが、何らかの判断基準がないと大きな投資を行う決定ができません。

 

事業投資を行うに当たって必要な判断基準について考えていきましょう。

 

事業投資の判断基準はプレイヤーによって異なる

事業投資をする際の判断基準は、投資に対する目的や、投資をするプレイヤーによって異なります。

 

例えば、総合商社であれば、長期的な戦略を立て、商社が持っている経営資源を投入して、継続して事業を保有することを前提に投資をします。

 

また、ベンチャーキャピタルなどであれば、スタートアップ企業などを短期間で成長させて、売却することで大きなキャピタルゲインを獲得することを目的としています。

 

自社の置かれている状況に合わせて、事業投資をした企業などを長期的に保有して既存事業とのシナジー効果を目的とするのか、ある程度成長した状況で売却益を得るのかなど目的を明確にする必要があります。

 

さらに、投資判断をするためには、市場規模や自社のリソース、投資総額、撤退の基準などさまざまな要素を検討する必要があります。

 

次項では判断基準における計算方法についても解説します。

 

 

事業投資の判断基準の計算方法をご紹介

電卓を打つ様子

事業投資をする際の目的などについて解説してきましたが、目的に向かって投資判断する際に、ファイナンス理論をもとに客観的な数字で投資判断をする3つの方法を紹介します。

  • 正味現在価値法(NPV)
  • 内部収益率法(IRR)
  • 回収期間法

 

それぞれ解説していきます。

 

正味現在価値法(NPV)

投資が生み出す利益の合計を現在価値で示した指標です。

 

計算式としては次のようになります。

 

NPV = 投資が生み出すキャッシュフローの現在価値 – 初期投資額

 

キャッシュフローの現在価値を求めるときの割引率は、その投資のリスクに応じた率を使用します。

 

その割引率を使用して、DCF法で、現在価値を求めていきます。

 

DCF法とは、資産の金銭的価値をその資産が将来生み出すキャッシュフローの現在価値に換算して計算する方法です。

 

こうして試算したNPVがプラスとなれば投資すべきといった判断になります。

 

内部収益率法(IRR)

投資によって見込まれる利回りと、本来得るべき利回りの差を求める計算方法です。

 

前項で解説したNPVが0になるときの割引率で投資期間内の利回りがわかる計算方法です。

 

IRRによる投資判断は、投資を行う上で最低限必要とされる利回り(ハードルレート)より大きいかどうかで決めます。

 

回収期間法

ペイバック法とも呼ばれる回収期間法は、初期投資額がどれくらいの期間で回収されるかを見る方法です。

 

単年ごとのキャッシュフロー総額を合計していき、初期投資額に達した時点が回収期間となります。

 

この期間が投資期間を下回れば投資しても良いという判断になります。

 

回収期間法は、ファイナンス理論に基づく方法ではありませんが、理解しやすいため、広く使われています。

 

資本の制約ががある場合とない場合

ファイナンス理論では、NPV法やIRR法を使った判断手法が使われますが、判断の際、資本制約がある場合とない場合で優先する判断手法が異なります。

 

資本の制約がない場合は、NPV法を優先すると良いでしょう。

 

事業投資のゴールは企業価値を高めることだと考えると、内部収益率が高いプロジェクトよりも、正味価値の高いプロジェクトを優先すべきでしょう。

 

逆に、資本の制約がある場合は、プロジェクトの効率性を重視します。

 

そのため、効率の高い内部収益率の高いプロジェクトへ投資を行います。

 

 

事業投資の判断基準を考える上で注意したいこと

パソコンでグラフ作成

事業投資では、前提条件や環境が変わるなど、投資を開始してもさまざまな課題が発生します。

 

撤退基準などを決めておくことは非常に大切ですが、事業ごとに柔軟な対応を求められます。

 

すべての投資が成功するのは非常に難しいので、投資を行う件数を増やすことや、スピードが求められる現在では、まずスタートしてみて、柔軟に修正していくということも大切です。

 

特に新規事業については、正確な事業予測は困難ですので、一定の撤退基準に達するまでは、柔軟に投資計画を変更することも考えましょう。

 

 

事業投資は判断基準を策定しながらも、柔軟な対応も必要

事業投資について、投資の内容や投資する際の判断基準、判断するためのファイナンス理論をもとにした判断基準を紹介しました。

 

自社の置かれている環境によって、新規事業の立ち上げや既存事業への投資、M&Aなどの選択肢の中から、適切な投資対象を選定する必要があります。

 

また、投資を開始した後は、環境の変化などに対して柔軟に対応し、事前に決めておいた撤退基準に達するまで、さまざまな取り組みを行なっていくことが大切でしょう。

 

アースコムでは、太陽光発電を利用した事業投資をサポートしています。

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この記事を書いた人

堀口優人マーケティング部

広報担当として、太陽光発電所の物件情報、節税や償却などの専門知識を発信。より良いサービスを提供できるよう市場調査にも注力 している。

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