2022.11.15
事業投資とは?目的の種類や投資方法を詳しくご紹介
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの石井です。
企業にとって、規模を拡大させて事業のポートフォリオを成長させていくことは、将来に向けた事業の拡大やリスクヘッジとして欠かせない取り組みです。
規模の拡大やポートフォリオを成長させる選択肢として「事業投資」という手法があります。
明確な定義はないものの、事業への投資を通じて利益を得る手法で、さまざまな方法があります。
今回は、事業投資の概要や目的の種類、投資方法を確認していきましょう。
目次
事業投資とは?その目的の種類についても解説!
事業投資に明確な定義はありませんが、何らかの事業に投資し利益を得ることを目的とした投資全般を「事業投資」と考えて良いでしょう。
企業の買収や、株式への投資など、さまざまな投資の種類があります。
事業投資の目的の種類とは
投資である以上、最終的な目的は利益を上げることですが、事業投資ではシナジー効果(相乗効果)で既存事業の収益や安定性、企業価値を高めることも目的とします。
例えば、新規事業を創出したり、他企業と情報や技術を共有・合同開発することで大きな効果を生む…といった手法です。
そのほか、事業投資の主な目的の種類として以下の2つが挙げられます。
- キャピタルゲインの獲得
- インカムゲインの獲得
キャピタルゲインの獲得
キャピタルゲインとは、保有している資産が買値よりも上がった段階で売却することによって得られる利益のことを指します。
例えば、1,000万円で購入した資産が1,500万円になったときに売却すると500万円の売却益(手数料・税金を除く)が得られ、これがキャピタルゲインとなります。
逆に、保有している資産価格が下がり売却損が出た場合、この売却損はキャピタルロスとなります。
キャピタルゲインを得られる投資の代表的なものは株式投資です。
個人投資家が投資するものを「金融投資」と呼びますが、企業や商社などが大きな金額で投資をしたり、投資先企業の全株を取得するなどの場合は「事業投資」と分類して良いでしょう。
インカムゲインの獲得
インカムゲインとは、資産保有中に得られる利益のことで、継続的に利益を得ることができる投資です。
代表的なインカムゲインとしては、株式の配当や不動産投資における家賃などがあります。
また、企業や事業の買収で保有割合の一定の利益を得ることも、インカムゲインにあたります。
キャピタルゲインとインカムゲインは、うまく運用していけば保有期間中にはインカムゲインを継続的に得られ、事業を売却した際に多くのキャピタルゲインを得ることも可能です。
インカムゲインを得られる方法はさまざまあります。
「キャンピングカー投資とは?レンタル需要や節税効果など詳しく解説!」では、キャンピングカーを貸し出すとレンタル料金という形で、インカムゲインが得られる方法もご紹介していますよ。
事業投資の主なプレイヤーごとのパターンについてもチェック
事業投資を行うにあたっては、さまざまなプレイヤーが存在します。
事業投資の主なプレイヤー
- 総合商社
- 投資銀行
- ベンチャーキャピタル・PEファンド
- 事業会社
- 個人投資家
主なプレイヤーと、それぞれの事業投資に関わるパターンについても確認していきましょう。
総合商社による事業投資
総合商社は、投資先の企業の株式を一定割合取得して経営にも参加します。
商社は株を保有するだけでなく、商社の持っている経営資源(情報・人材・ビジネスノウハウなど)を投入し、継続して事業を保有することを前提として、投資先の企業価値を向上させることを目的としています。
投資銀行による事業投資
投資銀行による事業投資は、総合商社による投資と違い、企業のM&Aに対する助言や資金調達を外からサポートする投資を行います。
メーカーや総合商社などが企業買収を行う際に、買収する候補先の提案や必要金額の算出、資金の調達方法などをアドバイスすることが主な業務です。
ベンチャーキャピタル・PEファンドによる事業投資
ベンチャーキャピタルやPEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)による事業投資は、商社に近い投資ではありますが、長期的な投資をするよりは企業価値を上げてIPOや他社への売却によるキャピタルゲインの獲得を目指します。
ベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業やスタートアップ企業など日が浅い企業に投資することが多く、PEファンドは潜在的な成長が見込める企業に対して投資を行い、成長したところで売却するビジネスとしての違いがあります。
事業会社による事業投資
事業投資をメインの業務としている総合商社と異なり、事業会社は自社の事業の拡大や、新規事業を立ち上げるために、異業種の企業を買収したりする投資を行います。
自社だけの成長が厳しい場合や、国内の事業が縮小しているために、その部分を補う同業他社を買収するような投資や、自社とのシナジーのある新規事業を行っているベンチャー企業を買収するなどの事例が挙げられます。
個人投資家による事業投資
個人投資家は、株式の購入による投資の他に、ベンチャー企業など非上場企業に対する事業投資なども行っています。
特に、ベンチャー企業やスタートアップに対して大口の投資を行う個人投資家を「エンジェル投資家」と呼びます。
事業投資の方法も確認していこう
さまざまなプレイヤーがいる事業投資ですが、実際に事業投資をする際の方法についても確認をしていきます。
事業投資の方法については、次の3点が挙げられます。
- 新規事業の立ち上げ
- 既存事業への投資
- 他社の買収(M&A)
それぞれの事業投資方法について確認しましょう。
新規事業の立ち上げ
既存事業とのシナジー効果を高めることや、これまでに無い利益を獲得していくため新規事業の立ち上げを行う事業投資方法です。
事業を拡大していくために効果的な投資方法ですが、ゼロから事業を立ち上げるため、事業が軌道に乗るまで時間がかかることや、場合によっては予想よりも経営資源が必要になることもあります。
また、時間がかかっても結果が出ずに撤退が必要になるリスクも考えられます。
既存事業への投資
企業が規模を拡大していくためには、既存事業に投資を行い、さらに収益性を高めていく必要があります。
既存事業への投資は、現在の事業の進め方や経験を活かせる投資となるため、投資が軌道に乗るまでの時間を短縮できます。
欠点としては、新規事業への投資のような新たなシナジーを生み出す効果を出せないことが挙げられます。
M&A
M&Aは、他社が発行する株式の過半数を取得して経営権を取得する「買収」や、契約によって複数の会社を1つにする「合併」があります。
これまでのノウハウを活かしながら規模を拡大でき、買収後すぐに事業展開できるなどのメリットはありますが、新規事業や異なる業種を買収して、経営がうまくいかなくなるケースも想定できます。
投資事業有限組合の設立により事業投資の幅が拡大
ベンチャー企業などは、事業リスクが高く株式公開などの保証がないため、投資家が投資事業組合(ファンド)を作って出資額に応じた株式や社債などを保有する仕組みがあります。
従来は、投資事業組合の業務執行に関わっていない投資家にも無限責任が課せられ、出資額以上の責任を負うリスクがありました。
そこで「投資事業有限責任組合制度」が設立され、現在は業務執行を行わない組合員が負う責任を出資額にとどめられるようになっています。
この制度の発足により、事業投資に中小企業やベンチャー企業も参入しやすい状況となりました。
事業投資の種類や方法を理解し、自社にあった投資方法を
事業投資には、さまざまなプレイヤーや投資の種類、方法があります。
投資によってキャピタルゲインやインカムゲインを得るのか、長期的に経営にも参画して事業を拡大していくのか、自社とのシナジー効果を活かせる新規事業を立ち上げるのかなど、自社の置かれている状況や、目的に応じた投資判断が必要になります。
今回紹介した事業投資の方法を確認し、目的にあった投資を選択していきましょう。
アースコムでは、環境や社会に優しく、事業としても収益を上げていく、太陽光発電投資・環境事業投資をサポートしています。
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