2023.12.04
風力発電投資とは?どんなメリット・デメリット、注意点があるか知ろう
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。
太陽光発電と同じく再生可能エネルギーに分類される風力発電。
風力発電を使った投資法があるのをご存知でしょうか?
一般家庭の屋根でも行える太陽光発電と違い、風力発電は馴染みが薄いかもしれませんね。
今回は風力発電投資について、発電方法や利益面、メリットデメリット、注意点について解説します。
目次
まずは風力発電投資の仕組みや費用面から
風力発電は、ブレードと呼ばれるプロペラの羽を風の力で回転させ、その力を利用して電力に変換する仕組みです。
風力発電は山の上などを利用した陸上風力発電や、海上に設置する洋上風力発電があります。
FIT制度の対象となっているため、発電した電気は一定期間、固定価格で売電ができ、収益となります。
風力発電投資の初期費用は、個人や中小企業でも参入しやすい出力20kW未満の小型風力発電設備の場合、単価は1kWあたり20万円〜30万円が目安で、土地付きで購入すると立地などによっても異なりますが、約2,000~3,500万円程度が相場です。
風力発電に適した広い土地に作られていることも多いため、土地ごとの購入のほうが費用が抑えられて発電効率も高く、おすすめといえます。
利益の目安として、出力19.8kWの小型風力発電システム「WinPower GHRE19.8j」(風速平均6m/s・年間発電量85,600kW)を例に、2020年度の陸上風力発電の買取価格18円+税で計算してみましょう。
1kWの発電設備が1時間100%稼働して得られる発電量が1kWhで、年間発電量85,600kWhで見ると以下の計算式になります。
85,600kWh(年間発電量)×18円(買取価格)=約154万円(年間売電収入)
初期費用を3,000万円と仮定すると、初期費用回収まで約19年です。
陸上風力発電は、一般的に初期費用の回収が10年〜20年以内には回収できるといわれています。
そのほかの年間費用として、メンテナンス費用や固定資産税(課税標準額×1.4%)がかかることも想定しておきましょう。
風力発電投資のメリットデメリットを詳しく!
風力発電投資のメリットとデメリットを解説します。
風力発電投資のメリット
①収益の見込みが立ちやすい
FIT期間の10年ないし20年は固定価格で買取をしてもらえるので、長期にわたって安定した収益が確保できます。
②昼夜を問わず発電できる
夜間や天気が悪いときでも風さえ吹いていれば発電できるので、発電効率が良いです。
③メンテナンスが楽
メンテナンスは電気事業者の資格を持つ専門業者に一任するので簡単です。
④環境に優しい
風力発電は二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーです。
将来的にも枯渇する可能性はゼロなので、永続的に発電ができます。
風力発電投資のデメリット
①初期費用が高い
前述した通とおり、同じ再生可能エネルギーの太陽光発電に比べると初期費用が高いです。
ただし、昼夜問わず24時間発電できて発電効率は高いため、回収期間は太陽光発電に比べて少し長いという程度でしょう。
②経年劣化が起こる
雨風の影響を直接受け、ブレードの回転による摩耗なども起こるため、経年劣化が進みやすいです。
また、鳥がぶつかってしまうこともあり、故障リスクはやや高めです。
③事例が少ない
風力発電はまだ個人や中小企業が投資として活用している事例が少なく、収益性が不透明なところもあります。
また、取り扱い業者も少ないという点もデメリットです。
④メンテナンス費用がかかる
メンテナンス費用に年間15~20万円ほどかかります。
ただし、太陽光発電投資の場合も同程度のメンテナンス費用はかかります。
⑤騒音問題
小型の風力発電の場合、40~50dbほどで、図書館内やエアコンの室外機くらいの音が出ています。
人によってはうるさいと感じてしまうため、設置場所には十分注意が必要です。
⑥風が強すぎると発電できない
台風時などの暴風の場合は、安全のためブレードにストップがかかり、発電しないようになっています。
発電に向いている風量を確保できる土地選びが重要です。
風力発電投資の将来性や失敗しない方法、太陽光発電投資との比較
風力発電投資の現状は「将来性は期待できるが、現状としては費用が高く参入できる人が限られる」という印象です。
2019年の日本国内の発電量全体に占める風力発電の割合はわずか0.76%で、風力発電の普及が進んでいるといっても、まだまだ目標値には届いていないという状況です。
初期費用が高いのがネックですが、今後さらに風力発電が普及することで設備費用が値下がりする可能性は大いにあります。
世界的に見ても風力発電の需要は高いので、将来性には期待できる分野かと思われます。
ただ、太陽光発電でも同じですが、FIT制度が廃止されることも念頭に置いた上での設置を考える必要があるでしょう。
風力発電の投資に失敗しないためのポイントとしては、2つ。
1つ目は、土地選び。
風力発電に向いている風量があり、なおかつ騒音や景観の問題もクリアしている場所を選ぶ必要があります。
開かれていない場所だと、設置に必要な搬入路も整備しなければなりません。
2つ目が詐欺に注意すること。
利回りが異様に高かったり、絶対に儲かるといった甘言ばかりアピールする業者には注意しましょう。
風力発電投資と太陽光発電投資、どちらがおすすめ?
それぞれメリットデメリットがあるため、一概にこちらがいい!とおすすめはできませんが、風力発電投資では初期費用が高額になることから、資金に余裕がある方でなければ始めるのは難しいでしょう。
広く普及していて、物件が見つかりやすいという点で考えると、太陽光発電投資に軍配が上がります。
風力発電投資では、実はFIT制度において2017年度までは20kW未満の風力発電は1kWhあたり55円+消費税で買取が行われていました。
こちらの買取価格の発電所を見つけたら、風力発電は「買い」かもしれません。
風力発電投資はメリットもあるがデメリットもあるので要検討!
再生可能エネルギーの普及を目指して設置されたFIT制度では、風力発電も対象です。
長期間、固定価格で売電ができるので収益が見込めます。
初期費用は単価が1kWあたり20万円〜30万円が目安で、土地付きで購入すると約2,000~3,500万円程度が相場になります。
太陽光発電投資に比べて費用はやや高いですが、夜間や天候不良時でも風さえあれば発電ができるという点は強みです。
風をエネルギーにするので将来的にも枯渇する心配がなく、二酸化炭素も発生しないというメリットがありますが、日本での設置数が少なく事例があまりないことや、経年劣化、騒音問題といったデメリットもあります。
日本において風力発電の普及が目指されているところではありますし、国際的に見ても風力発電は増えてきていますが、現状ではまだ設置費用の高さなどがネックになり、個人レベルでの参入は難しいかもしれません。
太陽光発電投資と比較すると、費用面から考えると太陽光発電投資に軍配が上がりますが、買取価格が高かった時の物件を見つけることができれば、風力発電投資でも大幅に収益を上げやすいでしょう。
太陽光発電投資と検討してみたいとお考えなら、福島をはじめとした日本各地の物件を紹介しているアースコムへご相談ください!