2023.12.04

太陽光発電投資の回収期間の平均や計算方法、早めに回収する方法は?

facebook

twitter

line

いつも当コラムをお読みいただき、ありがとうございます。

株式会社アースコム、取締役副社長の丸林です。

 

太陽光発電投資は初期費用がかかるため、投資分を回収するにはどのくらいの期間がかかるのか気になるところでしょう。

初期費用が多額なので、できるだけ早く費用を回収して利益を出したいですね。

 

今回は太陽光発電投資における費用回収期間の目安や、投資費用を早く回収する方法について解説します!

コストのイメージ

 

 

太陽光発電投資でかかる費用や回収期間の平均は?

太陽光発電の設置費用の平均額は、2023年度は1kWあたり約26.7万円です。

初期費用や回収期間について、住宅用(家庭用)と事業用に分けて解説します。

 

住宅用太陽光発電にかかる費用と回収期間

住宅用太陽光発電の費用回収には約7~8年、全額をローン借り入れの場合はさらにプラスで約2年かかると言われています。

 

住宅用太陽光発電は一般的には3~4kWほど。

設置には約80~110万円かかります。

 

しかし単純計算で1kW、2kWで40万円程度で済むわけではなく、工事費や足場を組む費用などは一律にかかるため、パネルの枚数が少ないと1kWあたりの単価は高くなります。

パネルの枚数が増えれば1kWあたりの初期費用が減り、売電収入も増えるため、回収期間が短くなります。

 

住宅用太陽光発電にかかる維持費は1kWあたり1年間で3,000円程度と言われています。

維持費の内容としては以下のようなものがあります。

  • 定期点検代(4年に1回を推奨/1回約2万円)
  • パワーコンディショナーの電気代
  • パネルの清掃費用(約5,000~10,000円/1回)
  • 交換、修理費用(メーカー保証期間内であれば無料)
  • パワーコンディショナーの交換代
  • 固定資産税
  • 所得税

 

売電収入が20万円を超えると所得税の対象となりますが、住宅用の4kWほどであれば税金がかかる心配はほぼありません。

 

パネルについた多少の汚れは雨で落ちますが、鳥のフンなどの汚れは落ちにくく、発電量の低下や故障につながります。

パネル清掃を毎年される方は少なく、発電量が落ち込んだタイミングで清掃を考える方が多いようです。

 

パワーコンディショナーは10〜15年に1回の交換が推奨されており、費用は20万円ほどかかります。

ただしパワーコンディショナーなど太陽光発電にかかる設備は、年々価格が落ちて性能も良くなっていますので、将来的にはさらに安くなると考えられます。

 

事業用太陽光発電にかかる費用と回収期間

事業用太陽光発電の費用回収には10~12年、こちらも全額ローンで借り入れているとさらにプラスで2年ほどかかります。

 

10kW以上の事業用太陽光発電の一般的な設置費用の目安としては、1kWあたり20万円から30万円台前半で、1物件当たりは1,500~2,000万円と言われています。

初期費用が高額になるものの、設備規模が大きいので発電量も増え、固定価格買取期間内に利益を出せる期間が長くなります。

 

事業用太陽光発電のメンテナンス費用は、年間あたり設置代金の0.3~0.7%を目安に考えるといいでしょう。

メンテナンスには、システムの点検や監視システム、サポートなどのほか、雑草が生い茂って発電量減少を防止するための除草費用なども含まれます。

 

故障や賠償、売電収入保障に備えて各種保険加入も検討される場合、保険代は、年間あたり設置代金の0.2~0.5%が目安です。

事業用太陽光発電の初期費用やメンテナンス費については「太陽光発電投資の初期費用はどれくらい?維持費や売電価格もご紹介」でも詳しく解説しています。

 

 

計算で太陽光発電投資の回収期間を予測!

資料と計算機

太陽光発電の回収期間はある程度予測ができます。

住宅用と事業用に分けてご説明します。

 

住宅用太陽光発電の投資費用回収期間の計算

費用回収の年数の計算式は「初期費用÷(金銭的なメリット-維持費)」です。

「金銭的なメリット」とは、売電収入と自家発電による光熱費の削減額の合計額を指します。

 

例として初期費用を1,500,000円、維持費を14,000円、利益を120,000円とすると、以下のような計算式になります。

1,500,000÷(120,000-14,000)=約14年

14年で費用が回収できる計算になります。

 

パネルの種類や設置する方角、地域の日照条件によって条件が異なるため、回収期間はこの限りではありません。

ただしソーラーパネルの寿命は20~30年と言われているので、十分収益が出ると考えて良いでしょう。

 

事業用太陽光発電の投資費用回収期間の計算

事業用太陽光発電の回収期間の計算には「利回り」が必要です。

利回りには「実質利回り」と「表面利回り」の2種類があります。

  • 表面利回り=年間売電収入÷初期投資費用×100
  • 実質利回り=(年間売電収入-年間支出)÷初期投資費用×100

 

実質利回りに含まれている「年間支出」はメンテナンス代などの維持費のことです。

※利回りのさらに詳しい説明は「太陽光発電投資の利回りとは?平均や計算方法も解説!」をご覧ください。

 

初期費用の回収期間の計算には「実質利回り」が必要です。

以下の例のときの費用回収期間を計算してみましょう。

  • 初期投資費用:14,520,000円
  • 年間売電収入:1,394,064円(売電価格14円/kWh×年間想定発電量99,576kWh)
  • 年間支出(メンテナンス代など):300,000円

 

実質利回りは、(年間売電収入-年間支出)÷初期投資費用×100=(1,394,064-300,000)÷14,520,000×100=約7.53%

回収率が100%を超える期間を割り出せばよいので、100÷7.53(実質利回り)=約13.3年

 

この場合、投資費用は14年以内に回収できる計算です。

固定価格買取期間は20年なので残りの6年で得られる売電収入は、1,394,064円×6=8,364,384円となり、収益が十分見込めることがわかります。

 

 

太陽光発電投資を早く回収する方法も

太陽光発電投資は固定価格での売電期間が決まっているため、できるだけ早く回収したいところです。

早く費用を回収するための方法について、住宅用と産業用それぞれ分けてご紹介します。

 

住宅用太陽光発電投資で費用回収を早める方法

住宅用太陽光発電投資では、売電できるのは余剰電力のみです。

つまり、自宅で使う電力を極力抑えることで売電量を増やすことができ、初期費用を早く回収できます。

 

太陽光発電の設置にローンを組んでいる場合は、利息もかかっています。

低金利時代とは言え、利息はできるだけ少ない方が理想的。

繰り上げ返済を行うのも、初期費用を早く回収する方法の一つです。

 

事業用太陽光発電投資で費用回収を早める方法

事業用太陽光発電投資では、10kW以上50kW未満の場合は発電量の30%は自家消費することが義務付けられ、残りの70%が売電可能となっています。

自家消費分が30%を超えてしまうと売電量が減ってしまうため、発電量と電気使用量のチェックを行い、無駄な電力消費が無いかを確認しましょう。

 

事業用太陽光発電もローン返済がある場合は、早めに返却していくと利息を減らすことができます。

 

事業用太陽光発電にかかる費用で差が出るのが、ランニングコスト。

不要なメンテナンスや保険は除いたり、10年間保証が付いた物件を購入したりすると、ランニングコストを減らすことができます。

 

ただしメンテナンスや保険はむやみに取ってしまうと、故障時などに多額の費用がかかってしまうことも。

費用対効果とリスク回避のバランスが肝心です。

 

初期費用の早期回収のためには実質利回りをチェックするのも大切ですが、利回りが低くても、販売価格に特典が付いていているケースもあります。

比較すると利回りが低くても、トータルでお得なこともあるので注意しましょう。

 

 

太陽光発電投資の費用回収は10年前後

太陽光発電投資の費用回収にかかる期間は、住宅用が7~8年、事業用が10~12年と言われています。

全額をローンで借り入れている場合はさらに2年かかります。

 

日照条件やパネルによって発電量が異なるため、10年未満で回収できることも。

費用回収にかかる期間は、長く見積もって15年。

ソーラーパネルの寿命は20~30年なので、長い目で見たときに多くの利益をもたらしてくれる投資商品だと言えるでしょう。

 

回収期間短縮のためには、家庭用の場合は節電を心がけて売電量を増やしたり、事業用の場合は不要なメンテナンス費や保険代は省いたりする方法があります。

太陽光発電投資をご検討中の方はアースコムにお任せください。

福島県の優良物件が多数揃っています!

facebook

twitter

line

この記事を書いた人

丸林綾子(取締役 副社長)

2008年にアースコム創業して以来、「営業」「マーケティング」「土地調達」「開発」「メンテナンス」など、太陽光発電に関連するあらゆる業務を16年にわたり統括してきました。

現在は、太陽光発電事業だけでなく、「FIT-EASY」や「ミルクドドレイク」といった新規事業の責任者としても活動。これらの事業を成功に導く中心的役割を果たしています。

閉じる