2021.02.12
ソーラーシェアリングの設置費用や収益性をくわしく解説!
こんにちは。株式会社アースコム 代表取締役の丸林です。
農業と太陽光発電を同時に行うソーラーシェアリングは、新しい農業の形として注目を集めている分野です。
不安定になりがちな農業での収入に加えて安定して収益を上げられるうえに、太陽光発電を組み合わせることで、農業の持続的な発展を目指します。
今回はソーラーシェアリングの導入をご検討いただく場合で重要になる、設置費用や収益性、費用調達の手段について解説します。
目次
ソーラーシェアリングの設置費用の目安は?
ソーラーシェアリングの設置費用の目安は、50kWで1,200万円~1,700万円と言われていて、住宅用の太陽光発電よりもやや高い傾向になっています。
理由としては農地の上に設置するのに架台の位置を高くするため、資材費がかかってしまうことや、工事自体も難しくなるという部分にあります。
ただし農地を利用するため、土地代は不要です。
ソーラーシェアリングに必要な土地はどのくらい?
ソーラーシェアリングでは、太陽光パネルの下部にある農作物に日光が当たるようにするため、太陽光パネルは間隔を空けて設置する必要があります。
この太陽光パネルでどのくらい日光が遮られるかを示す指標として、遮光率というものがあります。
遮光率について詳しくご覧になられる方は「ソーラーシェアリングの遮光率とは?活用方法や作物の選び方」もご参照ください。
一般的に、ソーラーシェアリングをする場合は遮光率を30%程度にするケースが多いようです。
FIT制度によって、20年間にわたって固定価格で電気を買い取ってもらえるのは10kW以上の発電所です。
ソーラーシェアリングでは10㎡で0.5kWの発電が行えると言われているので、50kWの発電所を設置してソーラーシェアリングを行いたい場合、遮光率が30~35%のときは1,000㎡~1,300㎡程度の農地が必要になります。
ソーラーシェアリングの収益性や資金の調達方法も知っておこう
ソーラーシェアリングでは売電収入と農業収入のW収益構造が可能になります。
たとえば、ブルーベリーの栽培と太陽光発電を以下の数値で行うと想定します。
- 発電出力:100kW
- 下部農地:1,000㎡
- 遮光率:約40%
年間の売電収入は、「売電価格×(1,000kWh×システム容量)」の計算式で求められます。
こちらで出る数値はかなり大まかなものになりますので、発電所の設置場所や角度、気象条件などをふまえた実態に即した数値が知りたい場合は、業者に見積もりを取られることをおすすめいたします。
固定買取価格は、2020年のFIT制度では50kW以上250kW未満の場合12円(税抜)なので、12円×1,000kWh×100kW=120万円となります。
1,000㎡で育てられるブルーベリー栽培の収益が300万円と想定すると、ソーラーシェアリングでの1年間の合計収入は420万円と予想できます。
育てる作物によっては、太陽光パネルを設置した方が光が当たる量が抑えられて収穫量が上がったり、品質が向上したりすることもあり、太陽光パネル設置前よりも収益アップが狙える事例もあるでしょう。
ソーラーシェアリングの資金調達方法としては、銀行からの融資、政府金融公庫からの融資などがあります。
ソーラーシェアリングは通常の太陽光発電に比べると、やや費用が割高であることや、事業の継続には3年に1度(条件を満たせば10年に延長可能)の一時転用許可審査が必要です。
20年間の事業継続が確約されていないことなどから、融資に慎重になる金融機関も多いため、融資が下りやすくなるよう信用度の高い法人や合同会社を設立するケースもあります。
ソーラーシェアリングの取り組み自体に関する補助金はありませんが、環境省による自家消費向けの補助金を利用したり、発電所設置時に自治体の補助金制度が使える場合もあります。
ソーラーシェアリングの設置費用は家庭用に比べるとやや高い
ソーラーシェアリングで発電所を設置するためには、高い架台や高度な工事技術が必要になるため、家庭用の太陽光発電設備に比べてやや割高になります。
目安としては50kW規模の発電所で1,200万円~1,700万円程度です。
ソーラーシェアリングでは遮光率も考慮しなければならないので、通常の太陽光発電よりも広い面積を要します。
50kW規模の発電所を設置する場合、遮光率30~35%とすると、1,000㎡~1,300㎡の農地が必要です。
収益は、太陽光発電のみでは2020年度の場合なら100kWの発電規模で年間120万円の売電収入が期待できます。
作物によってはソーラーシェアリングと相性の良いものもあり、設置前よりも収益を上げられる可能性もあるでしょう。
資金調達先としては銀行などの金融機関からの融資がありますが、ソーラーシェアリングでは融資が下りにくいこともあり、より信頼性の高い法人や合同会社を設立するケースもあります。
我々、福島で太陽光投資物件を豊富に使うアースコムは、農業の新しい形を目指すソーラーシェアリングを応援しています。
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