2021.06.25

ソーラーシェアリングを荒廃農地で!規制緩和の内容や今後の予測など

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株式会社アースコム 代表取締役の丸林です。

 

ソーラーシェアリングは農業と太陽光発電を同じ土地で行います。

しかし、農地には限りがありますので、なんとか余っている土地を利用できないかとお考えの農家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ただ、ソーラーシェアリングをするには営農が行われていることが条件です。

そのため、耕作放棄地や荒廃農地となってしまっている、すぐに農業で多くの収益を上げられるかどうかわからない土地で、ソーラーシェアリングができるのかはあまり知られていません。

 

そこで今回は、ソーラーシェアリングが荒廃農地で行えるのかを解説。

ソーラーシェアリングを行うための収量要件はどの程度求められるのかなど、一番のハードルとなっている部分についてお話します。

荒廃農地

 

 

まずはソーラーシェアリングや荒廃農地について解説

ソーラーシェアリングと荒廃農地の組み合わせが可能であるかを考えるために、まずはそれぞれの仕組みや言葉の意味を理解しておく必要があります。

 

ソーラーシェアリングとは、農地に2m以上の支柱を立てて太陽光パネルを設置し、農地の下部で農業をしながら、上方では太陽光発電を行う仕組みのことを言います。

 

農業収入に加え、長期間安定した収益になる売電収入を新たに得ることができるため、農業の収入に不安を抱えている層の取り込みにも良い影響を与えると考えられています。

 

荒廃農地とは、耕作が行われていない農地のこと。

整備すれば耕作できる農地に復活できるような状態の農地から、森林のように木が生い茂り、耕作して農業をするのは限りなく不可能な状態になっているものまでさまざまです。

 

日本では残念ながら荒廃農地は年々増加しており、その理由として主に「⾼齢化・労働⼒不⾜」「農作物の価格の低迷」「農地の担い手不足」が挙げられています。

 

農業は国を支える重要な産業です。

そのため、国は日本の農地・農業を守るためにさまざまな支援事業や取り組みを進めています。

 

また、日本はエネルギー問題も抱えており、日本で主に使われているエネルギー資源の石油や石炭のほとんどを輸出に頼っているという状態が問題視されています。

SDGs(持続可能な開発)を世界で一丸となって目指している今、太陽光や水力、地熱、風力などの再生可能エネルギーの普及拡大も重要な国の政策です。

 

日本が抱える「農業」「エネルギー」「環境」の問題を解決するための方法の一つが、荒廃農地を利用したソーラーシェアリングと言えるでしょう。

 

荒廃農地でのソーラーシェアリング収量要件が緩和!その背景や内容とは

ソーラーシェアリングは農業が柱です。

そのため、ソーラーシェアリングを行う条件として「ソーラーパネル下部の農地で地域の平均の単収の8割以上を確保すること」があります。

 

単収8割に満たない場合には改善指導が入りますが、基準をクリアできなければ太陽光発電設備は撤去が命じられます。

 

しかし、荒廃農地の場合、そもそも土地が痩せてしまっていることも多いため、この要件を満たすことが難しいです。

 

ただ、山間部が多く平地が少ない日本では、太陽光発電に向いている日当たりの良い土地は限られています。

荒廃農地はもともと農地だったため日当たりが良く、利用しない手はないと言えます。

 

荒廃農地の面積は、農林水産省資料によると令和元年11月30日時点で全国で約28.4万ha。

このうち「再生利用が可能な荒廃農地」は約9.1万ha、「再生利用が困難と見込まれる荒廃農地」は約19.2万haです。

 

28.4万haは、東京ドーム約60,742個分です。

もはや、数字が大きすぎて想像ができません。

そのくらい、日本には使われていない農地があるのです。

 

そこで農林水産省は「荒廃農地を再生する取り組みについては、地域の平均の単収の8割以上を確保することという要件は求めない」という方針に転換することとなりました。

 

この規制緩和により収穫量にこだわらず農作物を育てることができるようになり、「農地が適正・効率的に利用されているかどうか」が新たな判断基準となっています。

 

この判断基準については、かなり含みを持たせた曖昧なものであることは否めませんが、今後、荒廃農地を利用したソーラーシェアリングが増えていくことが予想されます。

 

 

荒廃農地等利活用促進交付金の活用についてもご紹介

荒廃農地を活用するため、農林水産省は「荒廃農地等利活用促進交付金」を設けています。

 

以下は、交付金の対象となる活動の内容の一例です。

  • 雑木の除去
  • 土壌改良のための肥料投入
  • 作物植え付け
  • 加工品試作や試験販売
  • 地下水路、農道などの整備
  • 農業用機械やビニールハウスなどの整備
  • 農業体験施設などの整備

 

荒廃農地を復活させるために必要な取り組みや、農地を荒廃農地にしないための取り組みが対象となります。

法改正等によって内容が変更になることもあります。

詳しくは、農林水産省の公式ホームページをご覧ください。

 

 

規制緩和で荒廃農地を利用したソーラーシェアリングは増加傾向に

ソーラーシェアリングは農業収入と売電収入を得ることができ、日本における農業離れの原因を解消できる手段として期待されています。

輸入依存状態にある日本のエネルギー問題解消の一助ともなり得るでしょう。

 

しかし、ソーラーシェアリングを行うためには、収穫量はその地域の水準の8割以上を確保する必要があります。

 

日本は、荒廃農地や耕作放棄地とった、使われていない農地が年々増加しているという問題も抱えています。

荒廃農地は元々は農地なので日当たりが良く、太陽光発電向きの場所であるにもかかわらず、収穫量の要件のために利用ができなかったのです。

 

そこで政府は、荒廃農地にいたっては収穫量にかかわらず、農地が適正に管理されていればソーラーシェアリングへの参入を認めるという方針に転換しました。

 

判断基準が曖昧ではあるものの、今後は荒廃農地でのソーラーシェアリングの増加が予想されると言えるでしょう。

 

太陽光発電投資をサポートするアースコムでは、福島の耕作放棄地を再生してソーラーシェアリングを導入、メディアでも取り上げられています。

ぜひ、新しい農業の可能性を見てみませんか。

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