2023.05.10

総合商社の事業投資とは?目的や事業内容を解説!

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こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。

 

事業投資とは、明確な定義はないものの、企業が自社の規模を拡大させる手段として事業に対して投資を行う手法です。

 

事業投資については、自社の事業拡大のために投資を行う以外にも、総合商社や投資銀行、ベンチャーキャピタル、ファンドなどが投資先の企業価値を上げ、利益を得るために投資を行っています。

 

今回は、総合商社における事業投資について、そのビジネスモデルの目的や内容をお伝えします。

具体的な投資事例についても紹介しますので、ぜひご確認ください。

握手

 

 

総合商社の事業投資とは?収益構造も解説!

総合商社は、トレーディングといって海外からの輸入にかかわる業務を行なっているのは良く知られています。

 

商社のビジネスは、原料を仕入れて、加工し消費者へ渡るまでの中間業者として、物流や金融などの価値を提供しながら、スムーズな商流を作り出す機能を提供しています。

 

この総合商社ですが、トレーディングの他に、もう一つのビジネスモデルとして「事業投資」も行っています。

 

インターネットの拡大やコスト削減の需要から、直接輸入に切り替えたり、卸の機能を介さず中間コストを下げるといった取引も増えているためトレーディングの収益は縮小傾向にあります。

 

そんな中、各総合商社は、事業投資に力を入れるようになっているのです。

 

総合商社が行う事業投資とは?

事業投資は、総合商社の他に、投資銀行やベンチャーキャピタルなど多くのプレイヤーが行なっていますが、その内容はさまざまです。

 

投資銀行は、企業のM&Aに対する助言や資金調達を外からサポートすることが主な業務です。

 

また、ベンチャーキャピタルやファンドは、長期的な投資を行うより、企業価値を上げてIPOや他社への売却で利益を上げることを目的としています。

 

これに対して、総合商社の行う事業投資は、投資先の企業の株式を取得し経営に参加する中で、商社の持っている経営資源(情報・人材・ビジネスノウハウ)などを投入して、長期的に事業を継続して、利益を上げる取り組みを行なっています。

 

ファンドなどとの明確な線引はありませんが、長期により深く経営に参画するのが総合商社の事業投資といって良いでしょう。

 

事業投資については、こちらのコラムでさらに詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

事業投資とは?目的の種類や投資方法を詳しくご紹介

 

 

総合商社が事業投資を行う目的

総合商社が事業投資を行う目的としては、主に次の2点があげられます。

  • インカムゲイン・キャピタルゲインの獲得
  • 既存事業とのシナジー効果の獲得

 

それぞれ解説していきます。

 

インカムゲイン・キャピタルゲインの獲得

インカムゲインは、投資先の企業の利益や株式の配当金など、定期的に得られる利益です。

 

また、キャピタルゲインは、投資先企業の株式の売却や、企業そのものの売却などで得られる利益のことで、投資先企業の価値が上がれば大きな利益を得ることができます。

 

そのため、総合商社は、株式の取得だけでなく経営者の送り込みなどを通して、経営に参画することで企業価値を高め、大きな利益を出すことを目指して取り組みを行なっています。

 

既存事業とのシナジー効果の獲得

総合商社は、新規事業の立ち上げやM&Aなどを通して、複数の企業を傘下に持つことで、それぞれの企業の協業によるシナジー効果を得ることもできます。

 

例えば、原料の輸入などを行う企業から輸入された原料を使って製品を作る企業、その製品を販売する小売業まで、それぞれの企業を傘下におさめることで、グループ企業としてのシナジー効果が生み出せます。

 

豊富な資金力を持つ総合商社だからこそ、川上から川下(消費者接点)までの大きなネットワークである、いわゆる「バリューチェーン」を有し、シナジー効果を最大にすることができるのです。

 

 

総合商社の事業投資の一例をご紹介!

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先程総合商社が事業投資においてシナジー効果を生み出すことについて解説しましたが、

具体的な取り組みを確認していきましょう。

 

コンビニエンスストア事業

現在寡占化されているコンビニエンスストアの事業は、大手総合商社の事業投資の事例といえるでしょう。

 

元々総合商社は、食品部門の総合物流会社を保有しており、コンビニエンスストアチェーンに対して、商品の供給を行っていました。

 

そこで、コンビニエンスストア事業についても、筆頭株主となることで経営に参画し、経営者を送り込むなど、改革を行いました。

 

また、輸送サービスや決済サービス、コンビニの情報端末なども、それぞれ別の会社の事業ですが、すべてをつなげることでバリューチェーン化を実現。

 

コンビニエンスストアで販売する商品の原料の調達から、消費者の手元に届くまでの一連の企業を傘下におさめて、シナジー効果を最大化した事例といえます。

 

大規模再開発プロジェクト

総合商社は、不動産事業において都市開発事業も手掛けています。

 

都心の一等地の再開発で、大規模な商業施設を建設し、オフィスや会議室、レストランフロアなどを兼ね備えた施設を誘致しました。

 

築年数の古い建物が多い地区で、土地の活用や防災面の課題を解決し、駅直結のオフィスビルを建設。

 

レストランなどの他に、コワーキングスペース、保育施設なども導入し、オフィスワーカーにとって非常に便利な施設となっています。

 

このような新規ビジネスの創出も、複数の事業をかけ合わせたシナジー効果を生み出します。

 

 

総合商社の事業投資はシナジー効果がポイント

投資銀行やベンチャーキャピタル、ファンドなどが行っている事業投資に対して、総合商社が行なっている事業投資は、より経営に入り込み、長期に渡って企業の利益を生み出す投資です。

 

投資の目的としては、配当などのインカムゲインや、事業が拡大した企業の株を売るなどして得られるキャピタルゲインがありますが、それと合わせて、既存の事業とのシナジー効果を生み出す投資ということもポイントです。

 

総合商社は豊富な資金をいかして事業投資を行うことで、グループ会社全体のシナジー効果を最大にしていくことができます。

 

総合商社がどのような企業に対して投資を行っているか確認してみましょう。

 

アースコムでは、環境や社会に優しく、事業としても収益を上げていく、太陽光発電投資・環境事業投資をサポートしています。

 

ぜひお気軽にご相談ください!

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この記事を書いた人

堀口優人 マーケティング部

広報担当として、太陽光発電所の物件情報、節税や償却などの専門知識を発信。より良いサービスを提供できるよう市場調査にも注力している。

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