2023.02.08
個人・企業のESG投資の始め方は?ESG投資を始めるメリットも紹介
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。
近年、注目を集めているESG投資。
ESG投資とは「環境」「社会」「企業統治」の3つの視点を重視して行う投資のことです。
投資の世界では、環境に配慮している企業や積極的に社会貢献している企業などを選び、投資を通じて社会貢献するといったニーズが高まっています。
ESG投資の対象になる企業は、長期的に安定した運営をしていく可能性も高く、リスク低減にもなるといわれています。
今回は、ESG投資について、はじめ方や選び方・メリットなどを紹介します。
目次
ESG投資の始め方とは?個人投資家の始め方や選び方も紹介
ESG投資を始める前に、ESG投資の特徴を確認していきましょう。
ESG投資の特徴は?
ESG投資とは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の3つの観点から企業を分析・評価し、投資先を選別する投資方法です。
これまでの投資方法では、企業の業績や財務状況を確認し投資判断するのが一般的でした。
しかし最近では、企業は単に利益を上げるだけでなく、環境への貢献や社会的な責任、コンプライアンス(法令遵守)などの活動についても評価されるようになっています。
また、長期的に見た場合、ESGに取り組んでいる企業のほうが、環境問題に対する社会的な責任を果たし、法令遵守などを重視し問題を起こしづらいなど安定的に成長する可能性が高いと考えられています。
ESG投資については、こちらのコラムでも詳しく解説していますのでぜひ読んでみてください。
個人投資家がESG投資を始める方法・かかる費用も確認
個人投資家がESG投資を始める場合、次の3つの方法があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
株式に投資する
ESGについて取り組みを行っている企業を自分で調べて個別銘柄に投資を行う方法です。
個別銘柄の選定は非常に難しいですが、ESG投資の場合、ESGスコアと呼ばれる指数がありますので、そちらを参考にすると良いでしょう。
ESGスコアは、すべての要素を考慮してスコアリングする「総合型」と、特定の課題に基づいてスコアリングする「テーマ型」に分かれます。
代表的なESGスコアとしては、総合型の「FTSE Blossom Japan Index」やテーマ型の「MSCI 日本株 女性活躍指数(WIN)」などがあげられます。
これらの指数は、日本で年金を運用管理している「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」でも採用されています。
また、企業のコーポレートサイトやIR資料にもESGへの取り組みが記載されていることがありますので、こちらで内容を確認し選定するといった方法もあります。
投資信託やETFで投資する
個別の株式を選定するのが難しい場合は、ESG投資に該当する投資信託やETFに投資する方法もあります。
国内の投資運用会社や証券会社では、ESGに特化した銘柄を取り扱っています。
「どのような企業に投資しているファンドなのか」または「どのような基準で企業を選定しているか」などについては、投資信託の説明書(目論見書)に詳しく記載されていますので確認したうえで選定すると良いでしょう。
債券に投資する
ESGに関連する債券に投資する方法です。
ESGに特化した債権は、グリーンボンド(環境債)、ソーシャルボンド(社会貢献債)やサスティナビリティボンド(環境および社会貢献債)などがあります。
債券については、投資家から集めた資金の使用用途の限定や資金管理などの情報を開示する必要があるため、投資家にとっても社会貢献につながっていることが実感しやすくなっています。
投資にかかる費用や税金は?
株式や債権については、証券会社に支払う取引手数料がかかります。
証券会社によって手数料やプランが異なり、約定ごとに支払うものや、定額制のものがあります。
投資信託やETFについては、証券会社に支払う購入時の手数料の他に、信託報酬(投資信託の保有期間中発生する費用)や信託財産留保額(解約時に手数料とは別に徴収される費用)が発生します。
また、税金については、売却益や配当金などの譲渡益は、給与所得など他の所得とは分離して課税される申告分離課税の対象となります。
所得税および復興特別所得税15.315% + 住民税5% = 20.315%の税率を掛けた金額が源泉徴収されます。
また、配当金については、申告分離課税か総合課税が選択でき、申告分離課税の場合は20.315%、総合課税の場合は、所得額によって税率が変わります。
個人でESG投資を行う場合の注意点などについては、こちらのコラムでも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
ESG投資は個人でも可能?メリット・デメリットや注意点なども知ろう
ESG投資の始め方とは?企業の始め方も紹介
ESG投資は、企業側にとっても重要な課題です。
今後企業にとっても、ESG投資に対して取り組みを行っていることを明確に示していかなければ、継続して投資家から投資を受けることが難しくなっていくことが考えられます。
それでは企業がESG投資をする始め方について紹介していきます。
ESG投資を始めるためには
投資家に対して、ESGについて取り組みを行っていることを開示するには、アニュアルレポート(統合報告書)で取り組み内容を報告する必要があります。
株式会社日本取引所グループおよび株式会社東京証券取引所は、2020年3月に「ESG情報開示実践ハンドブック」を公表しています。
内容としては、上場企業が、ESG課題に取り組み、情報開示を行うための検討ポイントの紹介や、自社の状況にあわせて必要な部分を参照できる4つのステップがまとめられています。
情報開示するには、その内容に伴った取り組みを実際に行っていかなければなりません。
自社の取り組む課題を明確にして、長期で計画を立て、その目標や指標をもとにPDCAを回していく必要があります。
ESG投資を始めるメリットとは?
ここまでESG投資の内容と始め方を紹介してきましたが、ESG投資を始めるメリットとしてはどのようなものがあるでしょうか?
いくつかメリットを紹介していきます。
市場の拡大が期待できる
環境問題に対する取り組みや、企業の社会貢献については、今後ますます注目されていきます。
2015年に国連サミットで採択されたSDGsが非常に注目されている中、環境問題や社会問題を解決するための企業の取り組みが評価される状況となっています。
ESG投資についても取り組む企業の拡大とともに市場が大きく広がる可能性があるといえます。
長期の資産形成に向いている
ESGへの取り組みは、環境や社会、ガバナンスの要素を企業経営に取り入れることで、リスクの低減につながり、長期の資産形成ができる可能性が高まります。
具体的には、環境汚染につながるような商品の開発や、人権問題など社会問題の発生などを未然に防げるため、企業が社会からの信用を失い株価が大きく下がるリスクを軽減することができます。
企業の安定性や持続性が高まり、結果的に長期的な成長につながると考えられます。
持続可能な社会の実現に貢献できる
ESGへの取り組みを行っている企業への投資は、間接的に持続可能な社会の実現に貢献ができるといえます。
また、各企業が環境問題や社会貢献への取り組みを重視することで、より良い社会の実現につながります。
ESG投資の始め方は一般的な投資と同じ!社会貢献しながら資産形成を
ESG投資は、環境や社会、ガバナンスへの取り組みを重視している企業への投資や、企業がESGへの取り組みを強化することにつながる投資方法です。
世界的にSDGsへの取り組みが注目され、各企業にとっても環境や社会への貢献を無視しては投資家からの評価は得にくい状況となっています。
財務諸表に見える企業の利益だけでなく、ESGスコア等を活かしてESGの取り組みについても企業の評価に加えることで、企業のリスク低減を図り、長期的な成長が期待できます。
ESG投資は、株式投資や投資信託、ETFなど、一般的な投資手法を利用して始めることができます。
投資先を選ぶ基準としてESGへの取り組みについても確認し、環境問題への対応や社会貢献をしながら資産形成できるESG投資に今後も注目していくことが大切です。
アースコムでは、太陽光発電投資・環境事業投資でESG投資をサポートしています。
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