2020.11.13

ソーラーシェアリングの失敗を避けるためにはデメリットやリスクを知ることが大切

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株式会社アースコム 代表取締役の丸林です。

 

農業をしながら太陽光発電を行うソーラーシェアリング。

ソーラーシェアリングは土地が限られている日本において、太陽光発電を普及させるために国も推進している事業の一つです。

しかし、ソーラーシェアリングを撤退していくケースが見られるという現状もあります。

 

「なぜ撤退を選ばざるをえなかったのか?」

 

今回はソーラーシェアリングの問題点やリスクを知り、失敗しないためにはどうすれば良いかについて考えてまいります。

屋上のソーラーパネル

 

 

ソーラーシェアリングとは?

ソーラーシェアリングとは営農型発電とも呼ばれるもので、農地として利用している土地に高さのある架台を設置し、農業をしながら太陽光発電も行います。

 

ソーラーシェアリングのメリットには以下のようなものがあります。

  • 農業収入を得ながら不労収入(太陽光発電の売電収入)が得られる
  • 新たに土地を購入する必要がない
  • 農地転用できない土地でも太陽光発電ができる
  • 平地であったり日当たりが良い土地が多いので、太陽光発電での利益を得やすい
  • 売電だけでなくビニールハウスの電力に使うなど自家消費もできる

農業従事者の高齢化が進み、農業を継ぐ若者も少なくなっている日本の農業。

食料自給率も諸外国に比べ低く、海外からの輸入に頼っているのが現状です。

若者が農業をしない理由を考えると、「農業だけだと生計を立てていくのが難しいから」ではないでしょうか?

もちろんそれ以外にも要因はたくさんあると思いますが、農業離れの理由の一つと言えるでしょう。

 

ソーラーシェアリングは「持続可能なエネルギーの開発」と、このような「農業人口の不足」「農業生産量減少」を同時に解決できる「ミライ型農業プロジェクト」でもあるのです。

ソーラーシェアリングでは、市場価格や天候に左右されがちな農作物収入だけでなく、働かずして安定した売電収入を得ることができます。

未来の農業を守るプロジェクトと言っても良いでしょう。

 

ソーラーシェアリングのメリットや作物の事例などは「ソーラーシェアリングのメリットとは?手続き方法や費用を解説」で詳しくご紹介しています。

 

ソーラーシェアリングで失敗しないためには?デメリットやリスクも知ろう

未来の農業のカタチとして期待のできる、ソーラーシェアリング。

しかし、残念ながらせっかく導入しても撤退するケースが見られるのも事実です。

 

ソーラーシェアリングにはメリットが多いものの、デメリットやリスクとなり得ることもあるということは理解しておく必要があるでしょう。

ソーラーシェアリングを導入するなら必ず知っておくべき、デメリットやリスクについて解説します。

 

設備に関する費用が高額になる

通常の野立ての太陽光発電に比べ高い位置に架台を設置するため、その分の費用が上乗せされます。

架台が高い位置にあるため、パネル清掃などのメンテナンス時には足場を組んでの高所作業になり、こちらも通常よりも費用がかかってしまいます。

 

また、メンテナンスや点検用の通路を確保したり、作物に日が当たるよう間隔を空けてパネルを設置したりすることも必要です。

同じ面積であっても、野立ての太陽光発電より発電効率が落ちてしまうのもデメリットと言えるでしょう。

 

 

一時転用のリスク

ソーラーシェアリングをするためには農地の一時転用が必須です。

一時転用は3年更新(一定の条件を満たせば10年更新に延長可能)です。

 

一時転用では「収穫量が同地域の平均の8割以下」「営農が行われていない」「農作業に必要な機械等が使えない」といった状況が確認された場合、農業ができる状態まで原状回復しなければなりません。

つまり太陽光発電設備は撤去しなければならないため、常に条件を満たしている必要があります。

 

 

毎年収穫状況の報告義務がある

ソーラーシェアリングをしている間は、各市町村の農業委員会に収穫状況の報告を毎年行わなければなりません。

こちらも基準に満たない場合、最悪のケースでは撤去命令が出されます。

 

 

ノウハウを継承するのが難しい

ソーラーシェアリングは20年間、農業と太陽光発電を両立する必要があります。

途中で世代交代を考えている場合、農業と太陽光発電の両方のノウハウを継承しなければなりません。

どちらか一方だけでは成り立たないのがソーラーシェアリングの難しさです。

 

 

通常の太陽光発電より融資が下りにくいことがある

ソーラーシェアリングは通常の太陽光発電よりも初期費用がかかるため、費用回収に時間がかかります。

そのため、ローンを組む場合に通常よりも融資が下りにくいケースも。

融資を可能にするためには、農業の分野でしっかりとした収入基盤があることも大切です。

 

 

ソーラーシェアリングで失敗しがちなケース

バツマークのパネルを挙げる手

ソーラーシェアリングでは失敗しがちなケースがあります。

 

まずは、「営農を疎かにしてしまうこと」。

実は、撤退理由の約半数が「営農者自身に起因する単収の減少」が原因です。

 

ソーラーシェアリングで優先されるべきは、農業です。

売電収入がどうなろうが指導が入ることはありませんが、営農を疎かにしてしまうと最悪の場合は設備撤収です。

ソーラーシェアリングで収益を上げるためには、まずは農業の基盤がしっかりあることが前提であるということは頭に入れておく必要があるでしょう。

 

そして次に、「20年以上農業を継続できない」ことが挙げられます。

特に後継者不足・農業従事者の高齢化などで農業の収入だけでは心配、という方がソーラーシェアリングの導入を検討されるケースもあると思いますが、70才で導入して90才まで農業で同程度の収穫を上げることができるでしょうか?

20年という長期間に、どのようにして農業の基盤を一定に保っていけるのかのビジョンは明確であるべきでしょう。

 

 

ソーラーシェアリング失敗の原因は「農業」であることが多い

ソーラーシェアリングは営農と太陽光発電を両立できる、未来の農業のカタチです。

農作物収入は、天候や市場価格に左右されがち。

長期にわたって安定した収益を上げられる太陽光発電を組み合わせることで、豊かな農業の未来が見えてきませんか?

 

ただし、ソーラーシェアリングではあくまでも農業がきちんと行われていることが絶対条件です。

ゆえに、農業を疎かにしてしまうことで太陽光発電撤退というケースに陥ることも。

 

裏を返せば、農業のノウハウがしっかりあり、20年間同水準を保っていけるという農業事業者さまにとっては大きなメリットがある取り組みです。

 

福島の太陽光発電投資物件を扱うアースコムでも、ソーラーシェアリング事業を推進しております。

メリットデメリットを踏まえたうえで、ぜひご検討ください。

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