2023.12.28
相続税対策!土地の生前贈与について徹底解説!
こんにちは。太陽光発電投資をサポートするアースコムの堀口です。
大きな土地を持っていると、相続する際の税金が心配になりますよね。
せっかく苦労して手に入れた土地でも、自分の子どもに相続する際に多額の税金がかかってしまうのはなんとかしたいものです。
土地は、条件によっては生前贈与で節税対策になるケースがあります。
生前贈与のメリットやデメリット、注意点などを解説していきますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
土地を生前贈与するメリットとデメリット
土地を生前贈与する場合、メリットとデメリットがあります。
それぞれ確認していきましょう。
メリット①贈与する相手に自分のタイミングで引き継げる
土地や財産を相続する場合、遺言状を残して相続する相手や分け方を指定できますが、必ず守られるわけではなく、相続人たちの協議で変更が可能です。
生前贈与の場合、自分が贈与したい相手に確実に引き継ぐことができるのがメリットといえるでしょう。
贈与するタイミングも決められますので、十分な節税対策を行なった上で贈与することができます。
メリット②相続税の節税対策ができる
不動産は、生前贈与することで相続税を減らせる可能性があります。
将来値上がりが期待できる土地や建物などの不動産は、現在の価値よりも相続時の価格が上がっていることが予想されます。
現在の価格で早めに贈与をすることで、将来の値上がり分に対しての節税ができます。
ただし、相続と贈与で税金の計算方法が異なりますので、どちらが得になるかはしっかり確認する必要があります。
メリット③判断能力の低下リスクへの備えになる
認知症になり判断能力が低下すると、場合によっては、不動産の売買が自分の意志ではできなくなってしまいます。
また、事故や病気などで寝たきりになるなど、意思疎通が困難になる可能性も。
遺言状の作成もできなくなり、相続時のトラブルが発生するなども考えられます。
早い段階で生前贈与をしておくことで、それらのリスクを避けることができるでしょう。
デメリット①税負担が多くなる場合がある
生前贈与は、基本的に相続よりも税率が高く設定されています。
贈与を選択する際は、相続する場合とどちらのほうが節税になるかはよく確認をしましょう。
また、被相続人と同居している場合には、「小規模宅地の特例」が適用されます。
これは、相続する土地の評価額を80%減額する制度ですので、適用される場合は、相続のほうが節税となります。
デメリット②不動産取得税がかかる
土地の贈与を受ける場合は、土地の名義変更を行うため、不動産取得税がかかってしまいます。
名義変更をする際一度だけかかる税金ですが、注意しておく必要があります。
土地の生前贈与にかかる税金の計算方法
土地の生前贈与を選択した場合にかかる税金の計算方法を解説していきます。
土地の生前贈与には、次の3つの税金がかかります。
- 不動産取得税
- 贈与税
- 登録免許税
それぞれの計算方法を見ていきましょう。
不動産取得税
不動産取得税は、土地や建物を取得して名義変更を行う際に、新しい所有者に対してかかる税金です。
名義変更時に一度だけ発生します。
固定資産税評価額×4%=土地の不動産取得税
※ただし令和6(2024)年3月31日までは3%
贈与税
贈与税は年間の贈与額110万円まで基礎控除が認められています。
そのため、土地を贈与した場合は、贈与額からこの110万円を引いた金額が贈与税の対象となります。
例えば土地が1,000万円の場合は、(1,000万円―110万円)×40%ー控除額125万円となります。
ただしこの計算は、一般贈与用の計算となっており、兄弟間や夫婦間の贈与や親から子でも子が未成年の場合の税率となります。
父母や祖父母から18歳以上の子に対しての贈与の場合は、特別贈与財産用の計算式が適用され、(1,000万円ー110万円)×30%ー控除額90万円となります。
登録免許税
土地を生前贈与する場合、取得した側が登録免許税を収めなければなりません。
固定資産評価額×2%=登録免許税
※ただし令和8(2026)年3月31日までは1.5%
土地の生前贈与が相続税の節税対策になるケースと注意点
土地の生前贈与のメリットの部分でも説明しましたが、生前贈与には節税対策となるケースがあります。
ここでは、相続税の節税対策になるケースと注意点を紹介します。
相続税が節税対策となるケース
相続税が節税対策になるには「将来的に摂りの価値が上がる場合」「収益物件の場合」の2つがあります。
それぞれ解説していきます。
将来的に土地の価値が上がる場合
立地が良く、将来的に土地の価格が上がる可能性がある場合は、上がる前に贈与することで、土地の評価額を下げることができるので節税対策となります。
逆に、土地の価格が下がる可能性がある場合は、高いうちに贈与するとその分余計に税金を払うことになるため注意が必要です。
収益物件の場合
一定の家賃収入がある不動産の場合、家賃収入によって相続時の財産が増えてしまうため、早めに相続するほうが節税対策となります。
また、一定の条件を満たした中古物件については、軽減税率が適用される場合があります。
こちらも節税対策となりますので確認しておきましょう。
節税対策としては、贈与する土地を利用して太陽光発電を活用する方法があります。
太陽光発電を活用した節税対策については、こちらのコラムで詳しく解説していますので、ぜひ確認してみてくださいね。
また、太陽光発電投資で土地を活用する方法も解説しています。
こちらのコラムもぜひ参考にどうぞ。
太陽光発電投資は土地ありが有利!? 土地活用のメリットデメリット
土地の生前贈与における注意点
土地を生前贈与することにより節税対策を紹介していきましたが、いくつか注意点もあります。
相続開始3年以内の贈与には注意が必要
贈与から3年以上経過する前に贈与者が亡くなってしまった場合は、贈与とはみなされずに相続となり相続税が発生します。
贈与を行う場合は、贈与者が健康なうちに早めに対応することをおすすめします。
不動産の名義変更を必ず行う
生前贈与した場合に、名義変更(所得移転登記)をいつまでにしなければならないといった決まりはありません。
しかし、名義変更しないと公的に所有者は贈与者のままとなっていますので、早めに手続きを行いましょう。
また相続の場合の登記は2024年4月1日より義務化されています。
こちらもあわせて確認しておきましょう。
相続登記の義務化はいつから?2024年4月1日開始の制度を解説!
土地の生前贈与による相続税対策は慎重に行おう
土地などの不動産について、生前贈与によるメリットやデメリット、相続税対策について解説してきました。
生前贈与は、贈与する相手が選べることや、贈与のタイミングも決められ、節税対策になる場合があるなどメリットが多いですが、デメリットもあります。
不動産取得税は相続時のほうが税率が低くなっており、相続税も贈与税よりも低く設定されています。
このため土地が今後値上がりする可能性がある場合や、家賃収入など継続した収入が得られる物件であるなどの条件を満たさないと逆に税金が高くなる可能性もあります。
土地の活用などもあわせて対応することで、生前贈与のメリットを出すことも可能です。
贈与する土地の状況に合わせて慎重に対策していきましょう。
アースコムでは、太陽光発電投資・環境事業投資をサポートしています。
相続した土地の活用方法に悩んでいる方はぜひご検討を。
お気軽にご相談ください!